公務員 970人が明かす危機#14Photo by Hirobumi Senbongi

霞が関では、事務次官が交代する人事の季節を迎えている。そこで、ダイヤモンド編集部は、公務員アンケートで「次官になってほしい省庁幹部」を聞いた。部下たちからの期待が大きい霞が関のリーダーは誰なのか。特集『公務員970人が明かす“危機”の真相』の#14では、中央省庁の幹部職員のランキングをお届けするとともに、最も投票が多かった防衛事務次官と、制服組トップの統合幕僚長の本命候補を明らかにする。(ダイヤモンド編集部副編集長 千本木啓文)

防衛省に次ぐ激戦区、農水省では
中途採用の幹部に期待集まる

 霞が関の中央省庁では従来、名誉職的な事務次官が多かった。政策は各局長に任せて、自分の色を出すことはせず、組織全体の調整役に徹するスタイルが主流だった。

 しかし、霞が関から人材が流出し、政策立案能力の低下が懸念されている現在、そのようなトップはいただけない。官僚機構の立て直しの鍵となる次官には、ぜひとも指導力のある人物に就いてもらいたいものだ。

 そこで、ダイヤモンド編集部は、公務員アンケート(有効回答数969人)」で、国家公務員に「所属する省庁で事務次官(2代先までを想定)に就任してもらいたい幹部」を聞いた。

 最も多くの票が投じられ、「激戦区」となったのは防衛省だった。7人の候補者に対し18人から票が入った。

 また、農林水産省で、中途採用の職員の次官就任に期待が集まるなど、霞が関の人材が多様化したことを感じさせる結果になった。

 次ページでは、次官になってほしい省庁幹部ランキングを明らかにするとともに、防衛次官を巡る出世レースの行方や、今年交代が予想される統合幕僚長人事を大胆に予想する。