男女間の賃金格差是正は課題
国民の理解を得るための取り組みも重要

「男性だけが働くことが大前提」の年金制度を、共働きが当たり前になりつつある今の状況に変えていくことは、年金制度の信頼を保つためにも必要なことだろう。

 ただ、共働きが増えたといっても、男女の賃金格差はまだまだ解消されていない。審議会をオンライン傍聴したのだが、委員の多くは「男女の賃金格差の是正も厚生労働省として取り組んでいただきたい」と意見を述べていた。

 また、何人かの委員は審議会の傍聴をリアルタイム配信だけでなく、議事録が出るまでの一定期間、アーカイブ視聴できるようにと事務局に提言していた。

 審議会は月1回程度、平日の午後に2時間程度かけて開催されている。その時間にリアルタイム視聴できる人は限られている。私も2回に1回くらいしか傍聴できていない。

 年金制度の改正は、さまざまな背景と根拠がある。傍聴すると、たくさんの「知らなかったこと」を知ることができ、勉強になる。提言をした委員の「アーカイブ視聴を可能にすることが国民の理解を得る一助になるはず」という言葉がとても印象に残った。

 来月からアーカイブ視聴ができるようになると、事務局やるな!と思えるのだが、果たして実現はいつになることやら。