名古屋高速道路Photo:PIXTA

高速道路で東京IC~名古屋IC間を走った場合、同じクルマでも料金が7320円になるときと5120円になるときがあります。ETCの休日・深夜割引は30%引きと大きな割引が期待できるのですが、すべての高速道路で割り引かれるわけではない上、特に深夜割引を最大限利用するにはちょっとしたコツがあります。(ライター・プランナー 植村祐介)

ETC車に料金割引があるのは、通過時間が正確に判定できるから

 ETCは、クルマに搭載した「ETC車載器」と、料金所などに設置されたアンテナが通信し、料金の収受に必要な情報を交換します。そのため、1台1台のクルマの料金所などの通過時間が正確に判定可能となっています。今回説明する「ETC休日割引」「ETC深夜割引」は、この仕組みを採り入れ、利用する時間帯によって通行料金を割り引く制度です。

 ETCを通行するクルマの時間帯別割引制度は、そもそも旧道路公団の民営化を控えた2004年11月から順次始まりました。

 その後、2013年に国土交通省が示した「新たな高速道路料金に関する基本方針」にしたがい、2014年にNEXCO各社が「新たな高速道路料金」を策定。休日割引を「観光需要を喚起し、地域活性化を図るため、高速道路の有効活用を促進」、深夜割引を「一般道路の沿道環境を改善するため、交通容量に余裕のある高速道路の夜間利用を促進」とそれぞれ位置づけ、現在に続く割引制度が固まることになりました。

 では、それぞれの割引の適用条件や割引率は、どうなっているのでしょうか。詳しく見ていきましょう。