いったん買った銘柄を「買い増す絶好のタイミング」は、こんなときなんです。
元消防士が株式投資で築いた資産は、なんと8億円! 三重県在住の専業投資家・かんち。49歳で早期退職してからというもの、生活費のすべてを株の配当金でまかなっている。その配当金の総額は、なんと年間2000万円超え。高配当株と株主優待株を組み合わせた「買ったらほとんど売らない」という手間のかからない“ほったらかし投資術”は、初心者の新NISAにも参考になる。「その投資術を知りたい!」と、長年著作の刊行を期待されていたものの、すべて断ってきた投資歴40年のベテランが、初めて著した話題の書『ほったらかしで年間2000万円入ってくる 超★高配当株 投資入門』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものをお送りする。

【資産8億円の元消防士が明かす】いったん買った銘柄をさらに買い増す「絶好のタイミング」ベスト1イラスト:鈴木勇介

買い増ししながら
主力株に育てていく

2024年1月段階での私の主力株は、20銘柄です。といっても“超”分散投資しているので、1銘柄3000株も保有していれば、主力株に入ってきます。いちばん多くても1万5000株程度です。

どの銘柄も、まったくゼロの状態から、いきなり主力株にすることはありません。やはり、まずは買ってみて、「やっぱりいいな」と思ったらもう少し買い増して、段階を踏んで準主力株に育てる。

そこから、さらに買い増して、主力株に育てていくのです。

無理なく安全に
資産を形成

たとえ高配当株を見つける5つのステップで「これはいい!」と思った銘柄でも、そのときには見えていなかった欠点が見つかるかもしれませんし、振り返れば、購入時に少々高値づかみしてしまったということもあります。

もちろん買い増す過程で株価が上がってしまうことはありますが、結果的に徐々に買い増ししたほうが、無理なく安全に資産を形成できます。

悪材料が出て
値下がりしたときに買う

株価が上がる好材料としては、「業績の上方修正」「増配(復配)」「新製品・サービスの発表」などがありますが、私は逆張りなので、悪材料が出ているときに買うケースが多いです。

ただし、「悪材料は一過性であること」を見極めることが前提です。

一過性の悪材料であれば、いったん下落した株価は戻る可能性が高いので“買い”ですが、一過性ではない悪材料ならば、株価が戻るまで相当の年月を要するか、戻らない可能性もあるので、株価が下落して割安になったからといって買うべきではありません。

一過性ではない悪材料とは?

一過性ではない悪材料には、「業績の下方修正」「減配」「新製品・サービスの失敗」などがありますが、購入は見送るほうが無難でしょう。

一方、「公募増資」「社員の横領」「社長の不祥事」などは一過性の悪材料であることが多いですから、私は“買い”のチャンスと見ます。

※本稿は、『ほったらかしで年間2000万円入ってくる 超★高配当株 投資入門』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。