タイヤ交換のタイミングは
結局いつがベスト?

 細かなこだわりがあり、「低燃費タイヤ」という枠の中でも、とにかくグリップが高いタイヤがほしい、静粛性の高いタイヤがほしい……などという要望がある方は、クルマ雑誌やインターネット上のタイヤインプレッションを参考にするのも一つの方法です。

 ただし冒頭部分でも書いたように、タイヤを履き替えると、新しいタイヤを「すごくいい」と感じやすいものです。口コミを参考にする場合は、そうした先入観を念頭に置いておくべきです。もしくは、細かくタイヤを履き替えたり、履き比べたりしているコアユーザーの評価を探してみるのが良いでしょう。

 最後に、履き替えのタイミングについて書いておきます。タイヤには、ユーザーに交換時期を知らせるために、残り溝の深さが1.6mmになったところに「ウェアインジケーター」と呼ばれる溝が設けられています。このサインが表れたら交換すべきなのは確かですが、これはあくまで使用限界であり、安全に使えることを意味するものではありません。

 走行性能をフルに発揮する上で、タイヤメーカーが安全だとしている溝の深さは4mmです。「まだまだ使えるでしょ?」と思うかもしれませんが、新品タイヤの溝は約8mmなので、それでも半分にまですり減っています。

 その後も使い続け、溝の深さが「残り40%」に達すると、いよいよウエットブレーキ性能が大きく落ち込み、乗り心地や騒音も悪化します。安全で快適にクルマに乗るためには「残り溝4mm」での交換を心がけましょう。