9月9日、アップル社の新型iPhoneと共に、AI機能「アップル・インテリジェンス」が発表されました。このAI機能、既存の旧型iPhoneでも使用できるというのです。「それならiPhone 16は買わなくていいや」と思った方は、すでにアップルの罠にはまっています。これから「iPhoneでイライラすること」が増えるでしょう。なぜなら、今回の発表の真の狙いは「旧型機種からの買い替え」だからです。(百年コンサルティング代表 鈴木貴博)
アップルはこの後、業績が上がるだろう…
新型iPhone発表に隠れた「考え抜かれた戦略」とは?
9月9日にアメリカのシリコンバレーで、アップル社の新型iPhoneとともに、AIのアップル・インテリジェンスが発表されました。その中身は、参加者の言葉を借りると「それほど凄いと思えるものではなかった」といいます。
一方、株式市場において他のIT株の上昇局面だった割には、アップルの株価はぱっとしない展開となりました。ただ市場関係者によれば、「アップル株はもし下がったとしたら、そこで買いだ」と予測する人も少なくありません。理由は「この後、業績があがるから」です。
実は今回の発表、インフルエンサーから見れば少しがっかりする内容だったかもしれませんが、競争戦略の視点で見るとなかなかに考え抜かれた戦略的な発表だったのです。
何が起きているのかを説明したいと思います。