いくら成功のためとはいえ、「しなければいけない……」という義務感に苛まれると、感情がネガティブになり、行動意欲が下がってしまいます。

「こういう結果が出たら楽しいよね!」とワクワクするような成功のイメージをチームで共有して、そこに近づくために努力する過程をも楽しむ。そういう「明るいチーム」になれば、自ずと結果も伴ってくるでしょうし、さらに持続的に結果を出し続けることも可能になるでしょう。だからこそ、チームのリーダーには「明るいチーム」づくりに取り組んでほしいと願っているのです。

主体性と自主性は違う
選手1人ひとりに裁量を

「明るいチーム」と「暗いチーム」を分ける大きな要素とは?

 それは、メンバー各々の「主体性」です。

 主体性とは「自分の意志・判断で行動しようとする態度」(デジタル大辞泉)のこと。やるべきことが決まっていない中で、自分の役割や立ち位置を自覚し、何をすべきかを自ら考え、行動できる人。さらに、その行動した結果に対して責任をとれる人が「主体性のある人」です。

 類似する言葉に「自主性」があります。自主性とはやるべきことが決まっている中で、人から言われなくても率先して行動すること。その点で、「主体性」の方が、自分で考える範囲が格段に広く、より個人の裁量と責任に重きを置いたニュアンスがあります。