橋下徹氏「上海電力疑惑」にモヤモヤ、河野太郎氏の親中疑惑騒動と瓜二つPhoto:Buddhika Weerasinghe/gettyimages

橋下徹氏の「親中疑惑」報道に違和感

 元大阪市府知事の橋下徹氏に、一部から「親中疑惑」が持ち上がっている。

 きっかけは、ジャーナリスト・山口敬之氏による「月刊Hanadaプラス」の「上海電力、深まる謎 橋下徹の説明責任」である。

 この記事の要点を説明しよう。橋下氏が大阪市長を務めていた時代、大阪湾岸の咲洲メガソーラー事業を伸和工業と日光エナジー開発という日本企業2社が一般競争入札によって受注をした。伸和工業は、その後合弁会社を設立。その合弁会社に2014年4月、中国の電力会社・上海電力が参入して現在にいたるまで共同運営をしているという。

 山口氏は記事の中で、この「上海電力の途中参加」について、橋下氏が「市民に一切説明していない」ということで、一連の経緯を「ステルス入札」と呼び、強く批判している。そして、以下のように主張されている。

<咲洲メガソーラー事業は最初から「上海電力ありき」で動いていたのではないか。市のインフラ事業を中国共産党の影響下にある中国企業にやらせる。こんな重要な決定は、知事や市長が関与しなければ出来まい>

 自治体の首長が自分の立場を使って、関係の深い中国企業をインフラ事業にねじ込んだような事実があるのなら確かに大問題だ。山口氏にはぜひとも調査報道で、真相を明らかにしていただきたいと思う。

 しかし、その一方でこの疑惑、聞けば聞くほどモヤモヤする部分があるのも事実だ。特に個人的に気になるのは、河野太郎衆議院議員の「親中疑惑」とよく似ているということだ。