また、「日本経済」という面でも、首相に担ぎ上げてくれた仲間たちからストップが入る可能性が高い。高市首相が終戦記念日に靖国参拝をすると、両国の反日感情が盛り上がるので、中国と韓国からの訪日観光客がガクンと減る。

「観光公害が解消されていいじゃないか」と思う人も多いかもしれないが、コロナ禍で観光客がいなくなって多くの観光業が倒産や廃業に追い込まれたことからもわかるように、今やインバウンドは日本経済を牽引している。

 世界旅行ツーリズム協議会(WTTC)の調査報告によると、23年の主要各国のGDP(国内総生産)に対する旅行・観光産業の寄与額で日本は4位で2970億ドルを叩き出している(トラベルボイス 9月5日)。

 そんな巨額なカネを生み出しているのが、中国と韓国からの観光客だ。かつてに比べて欧米からの観光客もだいぶ増えたが、まだ両国の割合が圧倒的に多い。そこがガクンと減ってしまうと、観光業、地方経済へのダメージはかなり深刻だ。