雑談が下手な人は相手の話をロクに聞かずに自分の話ばかりしてしまうが、その原因は承認欲求にある。また、相手との距離をうまく縮められない人は、自己肯定感の低さも影響しているという。雑談の達人が、内に秘めた己の感情と向き合うことの重要性と、自己開示のコツを説く。本稿は、松橋良紀著『うまく「雑談できる人」と「できない人」の習慣』(明日香出版社)を一部抜粋・編集したものです。
雑談がうまい人とダメな人の違い
話を聞けないのは承認欲求が強いから
まずは雑談が下手な人のパターンを紹介します。
相手「最近、浅草に行ったんだよ」
自分「お、私も年に数回は行ってますよ!」
相手「あ、そうなんだ。外国人ばかりですごく混んでたよ!」
自分「そうなんですよ。最近は中国人がたくさん来ていますよね」
相手「そうなんだ。中国の人って写真が好きだよね」
自分「そうそう、先日行ったときなんてすごかったですよ。というのは……」
相手の話に耳を傾けないどころか、話泥棒をしてしまったりします。
逆に雑談が上手い人は、相手が何に興味を持っているかに興味を持ちます。
相手「最近、浅草に行ったんだよ」
自分「へえ、どうでした?(何を話したいのかわからないので特定の質問をしない)」
相手「外国人ばかりですごく混んでたよ!」
自分「あー、まるで外国に旅行した気分になりますね……(沈黙して話すのを待つ)」
相手「中国人が多かったね。中国人はパワーがあるね!」
自分「そうですよね、おとなしい日本人に比べて積極的な感じがありますよね」