同じような商品・サービスを扱っているにもかかわらず、楽しそうにラクラクと稼ぐ人がいる一方で、思うように稼げず苦悶にあえぐ人もいる。
その違いは、年齢や経験、持って生まれた才能によって生まれているとは限らない。
稼げない人も、稼げる人と同じように努力はしているだろう。しかし、結果には大きな違いが出る。
その原因は、ほんの一語の違いにあったのだ。
その一語の違いをまとめたのが、この道25年「日本のトップマーケッター」神田昌典氏による、一番やさしい、すぐ使えるコピーライティングバイブル『【スーパーパワーアップ版】稼ぐ言葉の法則 ── 貧す人が稼ぐ人に変わる「売れる法則85」』だ。
本書では、たった一語の差で、貧す人が稼ぐ人に変わる「売れる法則85」が公開されている。
今回は本書より一部を抜粋・編集しながら、たった一語で天国と地獄に分断される「怖さ」と、一語変えるだけで大きく現実が変わる「面白さ」を見ていこう。
【貧す人】と【稼ぐ人】の決定的な一語の違い
今回紹介するのは、「すべり台の法則」である。
【貧す人】すごいと感心されるためには、何を伝えればいい?
【稼ぐ人】関心を持ってもらうには、何から伝えればいい?
アメリカの伝説のコピーライター、ジョセフ・シュガーマン(著書『シュガーマンのマーケティング30の法則』フォレスト出版など)の言葉に、次のようなものがある。
「広告において、一番目の文章の目的は、二番目の文章を読ませること。二番目の文章の目的は、三番目の文章を読ませること」
このように、読み手が「すべり台をすべるように」文中に惹き込まれる表現こそが売れる広告文だという。
つまり「関心を持ってもらうために、何から伝えればいいか」を考え、売り手の世界に顧客を導き入れる道筋をつくるのだ。
【稼ぐ人】だけがやっている
第一文、第二文、第三文の設計
【貧す人】は、セールスレターをつくるとき、自分の商品説明を鼻息荒く始めてしまう。
「画期的ダイエットサプリ!」「脂肪燃焼カプサイシン、増量!」というように商品の特長を書き連ねる。これでは「これから売り込みますよ」と宣言するようなもの。顧客は逃げるように去っていくだろう。
一方、【稼ぐ人】は、まず、短い文章で、読み手の興味を惹く。
ダイエットサプリの第一文は、こうなる。
「ダイエットしてるでしょ? と友達から言われたとき……」
読み手は、これだけでは意味がわからないが、興味をそそられ、つい読み進める。
第二文で、
「私はおもいっきり、首を横に振ってしまいました(汗)」
となれば、次を読まないと落ち着かない。
そして第三文で、
「ウソじゃないんです。なぜなら、いつもどおり、しっかり食べているんですから……」
とストーリーに惹き込んだ後に商品紹介を行っていくわけだ。
セールスコピーは「芸術」である
顧客を惹きつけるレターを考えるとき、とってもカンタンな方法がある。あなたが感動した「顧客の声」でインパクトのある箇所を“そのまま”見出しに使うのだ。
例えば、
「えっウソ!? 体重計が間違いかと思いました」
「このサプリに出合えて、本当に良かったです」
などだ。
セールスコピーの技術は、ストーリーをつくる技術に近い。
映画のオープニングのように、商品を紹介するショーのオープニングのセリフを考えてみる。
いつもの日常をすごす顧客を、価値ある冒険へと誘(いざな)っていく……まさに“芸術”なのだ。
(本稿は『【スーパーパワーアップ版】稼ぐ言葉の法則 ── 貧す人が稼ぐ人に変わる「売れる法則85」』の一部を抜粋・編集したものです)