みずほは、フィナンシャルグループの木原正裕社長と銀行の加藤勝彦頭取が2022年に就任したばかりだが、後継レースは既に始まっている。その先頭集団を走るのは、1993(平成5)年に入行した「ヘイゴ」の3人だ。特集『金融 人事コンフィデンシャル』の#6で、その実名を公開する。(ダイヤモンド編集部副編集長 重石岳史)
銀行のリーダーにふさわしい資質は?
みずほ頭取が答えた「人間性」の意味
「大事なことは社員をまとめる、あるいはしっかりと聞く耳を持つこと。変化が激しい時代、一方的な思い込みがあるような人はそもそも選ばないという前提かもしれませんが、謙虚な気持ちを持つことが本当に一番大事なんですよ」
これからの銀行のリーダーにふさわしい資質やキャリアとは何か――。そんな問いをみずほ銀行の加藤勝彦頭取に投げ掛けたところ、「私がそういう人間だと思われると大変恥ずかしいのですが」と前置きした上で、「人間性」と答えた。
加藤氏は、経営企画や法人営業、海外などをくまなく経験し、銀行マンとしてはバラエティーに富んだキャリアの持ち主だ。だが、頭取や社長は「スーパーマンである必要はない」と加藤氏は言い切る。それよりも組織をまとめる人間性が必要だというわけだ。
加藤氏にしろ、持ち株会社であるみずほフィナンシャルグループ(FG)社長の木原正裕氏にしろ、就任3年目であり、任期満了は当面先とみられる。だが、経営者である以上、トップの職を引き継ぐサクセッションプランは当然用意しておかなければならない。
実際、後継候補たちは既に存在する。取材で判明したその面々は、人間性はさておき、「超」が付くエリートの“スーパーマン”ぞろいだ。それは誰か。次ページで明らかにする。