4位 魚缶(ツナ缶orサバ缶)
今はマグロの価格が高く、ツナ缶よりサバ缶の方が安価な傾向がある魚の缶詰。どちらも手に入れやすく、開けるだけで食べられるので便利です。サバ缶は脂のりがよくこってりとしており、ツナ缶はあっさりしてほかの食材とも合わせやすいのが特徴です。健康コスパの比較ポイントは「オメガ3脂肪酸」の含有量です。サバ缶はツナ缶に比べ、血液凝固低下作用や認知症予防効果が期待される「オメガ3脂肪酸」が豊富で、カルシウムやビタミンD、鉄、亜鉛、ビタミンEなどもサバ缶の方が多く含まれているため、サバ缶の方がより健康コスパが高いと言えるでしょう。
5位 食用油(エクストラバージンオリーブオイルorごま油)
どちらもしっかりとした香りと味が楽しめる2種類の食用油において、エクストラバージンオリーブオイルは商品によって価格差が大きく、こだわったものは高額な商品もあり、入手しづらい場合もあります。一方、ごま油は手に入れやすい価格帯で、スーパーやコンビニなどどこでも購入できます。 健康効果に注目すると、エクストラバージンオリーブオイルにはポリフェノール類やビタミンEなどの抗酸化ビタミンが多く含まれていることが特徴。ごま油には、コレステロール低下の作用が期待できるほか、ゴマリグナンやビタミンEなどの抗酸化成分が豊富に含まれ、脂肪酸の代謝促進などに効果的。それぞれに健康効果が期待できますが、抗酸化効果の観点ではエクストラバージンオリーブオイルの方が優勢といえます。
コスパ、タイパよりも大事な
食品選びの基準
このように同じジャンルの製品でも、その原材料や加工の工程によって健康効果には差があります。
容量などのお得感によるコスパや、簡便性などのタイパというキーワードが注目されていますが、食品を選ぶ際には、健康維持を図る上で大切である栄養バランスも意識して食品を選択することも重要です。
高額な健康食品やサプリメントで帳尻合わせをするよりも、毎日のひとつひとつの食品の選び方に少し気を使うことで、十分に健康を維持できるのです。
現在のような忙しく厳しい経済状況の環境下では、どうしても価格や簡便性のパフォーマンスに目が向きがちです。しかし、安価で調理が簡単な食品ばかり口にして体調を崩してしまえば、元も子もありません。あらゆる面でのパフォーマンスが重視される時代だからこそ、目に見えない「健康コスパ」に注目する必要があるのではないでしょうか。
(インテグレート代表取締役CEO 藤田康人)