日本もそこまで上がるかわかりませんが、50代の今から老後が10年~20年はあると考えれば、金利が少しずつでも上がっていくと、多少なりともメリットはあるでしょう。そして、アメリカの個人向け国債の金利が上がりすぎているので、日本の国債に注目する人も増えているのです。
国債のいいところは、どんな素人でも金利に敏感になれることです。毎月発行されているので最新の金利を気にするようになります。金利は定期預金や住宅ローンなどの借金などにも影響するので、身近に感じることは大事です。FXなどと違い、日々追いかけなくても月単位でチェックすればいいのです。
特に50代から人気が上がる理由
金利、価格、利回りの相関関係は?
個人向け国債に投資している人は50代以上が7割近くを占めており、そのうち60代以上が5割近くを占めています。高齢者に人気があるのは、金利が上がっているという理由だけではありません。元本保証だからです。郵便局や銀行の窓口で1万円といった少額から購入できるので、少しずつ勉強しながら始めることができます。ルールは少し複雑なので、銀行でよく説明を受けるといいでしょう。予約すれば、30分ほど説明してくれるところも多いです。
国債は満期時に元本が返済され、年に2回、半年ごとに利子が支払われます。購入後にそれを売ることができますが、そのときの需要と供給に応じて価格が変動します。
ちょうど今は金利が上昇傾向にあるので、価格が下がり、利回りが上がります。たとえば、国が額面100円で「利率1%の債券」を発行したとします。その翌月に「2%の債券」が発行されると、前月に発行した「1%の債券」の人気が低迷します。なので、その価格は1000円から995円などに下がります。買った人にとっては、価格が下がると利回りが上がり、利益が増えるのです。
一方、995円のときに購入した場合、満期には額面との差額にあたる5円の利益と10円の利子の合計15円が利益となります。購入額に対する利回りは約1.5%となり、国債の価格は下がり、利回りが上昇します。つまり、利回りが上がっている今が注目なのです。
1年以内に換金しなければ、最低金利は0.05%が保証されていて、年に2回の利子を受け取ることができます。万が一金利が下がっても、0.05%は上乗せされるわけです。満期になると元本に利子の0.05%以上がつきます。