【1年の腸リズムを知る】

 1年のうち腸のリズムが変化する月があります。1月と8月です。1月と8月は、便秘が多発する月なのです。

 1月は、正月休みや帰省、旅行などで食生活や行動が変わります。さらに気温も低いため、血流が悪くなり、腸の働きが鈍るのです。

 一方の8月は、気温が高く、発汗で水分が失われるために腸に届く水分が少なくなり、便が硬くなりやすく、排便力も低下してしまいます。“1月と8月は腸の機能が低下する”と覚えておきましょう。

自らの腸リズムに合わせた
食事の摂り方のモデルケース

 腸リズムに合う1日の食事の摂り方のモデルケースを紹介しましょう。

 朝起きたら、水やお茶、コーヒーなどを1杯飲み、7、8時台に朝食を摂ります。昼食は12~13時の間に摂ります。夕食は19~20時に済ませ、深夜0時には就寝しましょう。就寝時は胃が空になっているとよいでしょう。また、昼食のボリュームをもっとも多くし、夕食は軽めにすることも腸リズムに合うポイントです。

【朝起きたら水200mlを飲む】

 水分は腸にとって重要です。水分が不足すると、便が硬くなったり、腸の働きが悪くなったりします。

 水を1リットル飲んでも、小腸で900ml以上が吸収され、大腸に届くのは100ml足らずです。それほど、大腸に水分は届きづらいのです。

「腸がストレス状態にある人」がやっている15のこと【専門医によるチェックリスト付き】『腸にいい習慣ベスト100』(松生恒夫、総合法令出版)

 起床後はまず水をコップ1杯(200ml)飲むと、胃腸が活発に動き出します。このとき胃への刺激が強い炭酸水を飲むのもよいです。

【朝食の15~30分後にはトイレに行く】

 朝食後15~30分後に、大腸の大ぜん動が起こりやすくなります。このときの便意は我慢せず、その時間にトイレに行く習慣をつけましょう。気持ちに余裕を持ち、5分ぐらいの間に排便できるのが理想です。

 便意がないにもかかわらず、無理に強くいきむのはやめましょう。いきみすぎが肛門のうっ血を招き、痔の原因になります。