子どもの就活が気になりながらも、声の掛け方や接し方に戸惑う親は多い。本音を聞いて理解が深まれば協力できることも増えるはず。業界選びや就職観など、世代間の違いを掘り下げるアンケートの結果を3回に分けて、キャリア支援の専門家・谷出正直氏によるアドバイスと共にお届けする。第二弾は「学歴は重要か」「親による就活サポートで良かったと思うこと/もっと支援すればよかったこと」など5問と詳しい回答コメントをご紹介する。(ダイヤモンド・ライフ編集部)
動き出しが早いことは
学歴をしのぐ価値がある
親子の意識ギャップを調査するべく、親世代と子世代の読者にアンケートを実施した。第一弾に続き、回答を紹介していく。
Q8「学歴は重要か」について、以下の回答が集まった。
採用コンサルタントの谷出正直氏は「学歴フィルターは存在し、学歴はプラスに働くが、それが全てではない」と断言。有名大学の出身でなくても、工夫してその会社に合った情報収集ができる人は、行動力や伝える力が優れていて、期待されるものだ。
また「就活のハイシーズン(3年生)に周りと同じことをやっても差別化できないが、周りより少しでも早く動くことで結果として企業に興味を持ってもらいやすくなる」。
企業説明会やインターンシップに参加する場合、参加する学年によって印象が大きく異なる。
そもそも企業へのエントリーなどで個人情報を入力しなければ、企業がその学生と接点を持てないという物理的な理由も関係する。
Q9「お子さんの就活のサポート」で子世代が最も望んだのは「金銭的なサポート」だった(下表参照)。
被服費、交通費、宿泊費などで10万円弱掛かるといわれており、地方在住者はさらに必要になる。
Q10では「就職への期待」を尋ねた。親子ともに「自らの意思で選んだ業界や企業で働くこと」の回答が圧倒的に多かった。親のコメントは自分で選ぶことの大切さを伝えているものが目立つ(下票参照)。
谷出氏も「学生は決められた選択肢から選ぶが、社会人は自己責任を伴いながら自由に選べる。選び方や選択肢を社会人の先輩である親から学ぼう」とエールを送る。