続く売り手市場下で、初任給引き上げをはじめ若手の処遇改善や人事制度の見直しに取り組む企業が増加している。学生獲得競争が激化する中、人気を集めた企業はどこか。全5回の連載「2026年卒の学生に聞いた!就職人気企業ランキング」第1回は就活の全体傾向と文理・男女の就職人気企業ランキング1〜5位を取り上げる。(調査・分析/株式会社ダイヤモンド・ヒューマンリソース 経営企画室室長 高村太朗)
*著者の苗字「高」ははしごだか。
2026年卒の大学3年生・大学院1年生に聞いた
就職人気企業ランキング大公開
「雰囲気が良く、働くイメージを持てた企業の志望度は爆上がりしましたが、フィードバックも雑で、合わないと感じた企業の早期選考はスルーしています」――。
改正された「インターンシップの推進に当たっての基本的考え方」(3省合意)により、一定の基準を満たしたインターンシップで得た学生情報を、企業が広報活動や採用選考活動に使用できるようになった。これを受けて採用早期の主戦場となるインターンシップマーケットは活況を呈している。
冒頭の声の通り、学生が積極的にインターンシップ類に参加する背景には早期選考参加への期待と、志望先を選別するためのリアルな情報を収集する狙いがありそうだ。
ダイヤモンド・ヒューマンリソースが10月に実施した2026年卒学生対象のモニターアンケートでは、一日仕事体験、キャリア支援プログラムなどを含めた「インターンシップ類」に参加した学生は77.6%。平均参加数は5.5回で、過去最多の前年から横ばいとなった。
大半は1日間(72.4%)の「オープン・カンパニー」型への参加だが、前述の基準のうちインターンシップの実施期間要件を満たす「5日間」のプログラムに参加した学生は29.9%と3割に迫る。志望業界が「明確に決まっている」学生は32.7%で、前年の24.1%から大幅に増加。志望業界の絞り込みは例年以上に早く進んでいる。
歴史的な円安と物価高、売り手市場下で企業と学生の接触時期が早まる中、人気を集めた企業はどこか。文理・男女別に就活前半戦(夏)ランキングを見ていこう。
次ページでは、文理・男女別にそれぞれランキング1〜5位を紹介する。