緩和傾向で狙い目の入試回はどこか
緩和傾向が続く東京都市大学付属[2回]には二つの入試区分がある。24年に635人が受験して1.66倍(23年1.61倍、22年2.12倍)だった[II類]が1割半減から1割減に、同じく427人が受験して2.89倍(23年2.54倍、22年4.26倍)の[I類](こちらはCランク)も前年並みから1割減となっている。25年は国公立難関大学を目指す[II類]が狙い目の入試回となりそうだ。
Bランクの残り2校はどうか。394人が受けて1.65倍(23年1.62倍、22年1.93倍)と受けやすい山手学院[特待選抜1]は微減となっており、25年も1倍台半ばとなりそうだ。150人が受けて2.78倍(23年3.48倍、22年4.82倍)と緩和が進む開智日本橋学園[特待生4科]は、1割半増、1割弱増ときて、12月には前年並みとなった。25年は[特待生算数]が加わることで、再び勢いを取り戻すかもしれない。
Cランクには多くの受験生が集まる。24年に469人が受験して4.04倍(23年3.78倍、22年2.7倍)と年々ハードルが上がる國學院大學久我山[ST1回]は、前年並みから微減と緩和傾向が続いており、25年は4倍を割るかもしれない。神奈川大学附属[1回]は370人が受験、2.4倍(23年2.22倍、22年3.53倍)だったが、微増となっており、25年も2倍台半ばとなりそうだ。東京都市大学等々力[1回S特選]は305人が受験して1.77倍(23年1.83倍、22年1.49倍)だったが、1割前後の減少から微減まで戻しており、25年は1.7倍台を維持しそうだ。
240人が受験して2.5倍(23年2.34倍、2.84倍)の安田学園[2回]は、2割強増から12月には3割増と伸ばしており、25年には2倍台後半に向かいそうな勢いを感じさせている。185人受験で2.85倍(23年3.14倍、22年3.76倍)と緩和が続く青稜[1回B]は、1割半増となっており、25年は3倍に近づくことになりそうだ。
受験者数が100人に届かなかった入試回(24年受験者数・実倍率)も見ておこう。男子校の鎌倉学園[算数選抜](97人・3.13倍)は1割弱増が続いていたが12月には微増となっており、25年はいささか倍率が増えそうだ。25年から新校名となる三田国際科学学園[2回]には二つの入試区分があり、[ISC](73人・2.35倍)は3割増、[IC](28人・4倍)は3割半減と明暗が分かれた。25年はそれぞれ2倍台半ばと3倍台になりそうだ。日本大学[A-2日程(GL)](71人・2.22倍)は微増から12月には1割増と伸ばしており、25年は2倍台半ばに迫るかもしれない。