人気入試回が集まったEランク
Eランクは志望者数合計が100人を超える入試回が九つもあり、全体的に志望者数が増えている。24年の受験者数が多い順に見ていこう。トップは受験者数395人で2.99倍(23年2.71倍、22年2.96倍)の東京電機大学[2回]である。前年並みから微減、12月には1割強減と緩和傾向が強まっており、25年は23年実績並みになりそうだ。
次いで多いのが、222人で2.78倍(23年2.68倍、2.72倍)の明治学院[1回]である。こちらも1日午後にしては高倍率で、前年並みから12月には微減に転じた。197人で4.8倍(23年・22年4.91倍)の駒込[2回]は微増で、明治学院共々、25年には23年実績並みになりそうだ。195人で7.5倍(23年7.35倍、22年4.72倍)の横浜創英[2回]は、さすがにこの高倍率に耐えきれなかったのだろう。3割弱減、3割半減ときて、12月には6割減と大きく落ち込んでいる。このまま進むと25年は少なくとも22年実績程度までには緩和しそうだ。
これらに次ぐ二つの男子校はどうか。194人で12.93倍(23年1.35倍、22年5.27倍)と極端に動いた足立学園[特別奨学生1回]は、1割半増が続いているのだが、25年の倍率は何人の合格者を出すか(24年は15人)に大きく左右されることになるだろう。188人で2.16倍(23年3.11倍、22年4.6倍)と年々大きく緩和中の京華[1回特別選抜午後]は、2割減、1割強減から12月には1割弱増に転じている。25年はいささか倍率が上がりそうだ。
182人で2.25倍(23年1.8倍、22年2.28倍)の多摩大学目黒[特待・特進1回]は微増となっている。159人で1.54倍(23年1.71倍、22年1.82倍)の桜美林[2月1日午後]は、1割増から12月には3割増と伸ばしており、25年は23年実績を超える勢いにある。もう一つの入試区分である [2月1日午後総合学力評価]は、55人が受けて1.34倍(23年1.43倍、22年1.65倍)とさらに受けやすいのだが、1割増、5割強増、12月は7割増と人気が続伸しており、25年は2倍に迫りそうな勢いである。
ここからは24年の受験者数が100人に満たない入試回(受験者数・実倍率)も見ていく。桜丘[2回3年特待チャレンジ2科・4科](91人・7倍)は5割半増、8割増、12月には2倍増と大きく勢いづいており、何人合格者を出すか次第ではあるのだが、25年の倍率は2ケタに乗せてもおかしくない。淑徳巣鴨[1回スカラシップ](84人・4.42倍)も2.2倍増と大人気で、25年は大変な倍率になりそうだ。
サレジアン国際学園世田谷[2回午後本科](72人・2.88倍)は、10月に1割強増だったものが11月に5割半増に跳ね上がり、12月には4割半増となった。25年の3倍乗せは確実の情勢である。八王子学園八王子[2月1日午後東大・医進クラス](67人・2.09倍)は1割強増まで上がったこともあったが、12月には2割弱減となっており、25年は2倍割れとなりそうだ。25年新設の千代田[研究特待]と穎明館[2回4科総合]はどのようになるのか。志願者数を見る限り、千代田は50人程度、穎明館は200人近い受験生が集まるかもしれないのだが。