「人間関係」を理由に
仕事を辞めないほうがいい
もし辞めたい理由が、「人間関係」にあるのだとしたら、誰と一緒に働きたい、あるいは働きたくないということを基準にして、仕事を辞める・辞めないを決めないほうがいいと思います。「人」ではなく「仕事」にフォーカスするようにしましょう。
仕事は会社を運営するためにあり、対価として賃金が得られる。その対価によって自分自身の人生を創っていくという考え方がいいのではないでしょうか。会社にとって有益であることをとことん考え、しっかりと準備して提案すれば、理解者は出てくるはずです。
もし、目の前の仕事に夢中になれないということなら、それはなぜだろうと考えます。
私はどんな仕事でも、面白くなる可能性があると思うからです。
「コピー取り」でも
面白さを見出せる
例えば、大きな会社で自分が「コピー取り」の仕事をしているとしましょう。これが会社にとって役に立っているかわからない、単純作業でつまらない。そう見れば、つまらないとは思います。でも、きれいなコピーの取り方、効率性を追求すれば、その業務に面白さを見いだすこともできるはずです。
目の前の作業に夢中になると、実はいろいろなものが見えてきます。私は39歳の時、知人のお母様が経営されていたSHIBUYA109のアパレルショップで「雇われ店長」という形で初就職しました。そして5年間で年商を2倍にしたのですが、年商を伸ばそうとして何かに取り組んだわけではありません。
店内が居心地の良い空間といえなかったので、徹底的に掃除し段ボールなどを処分するところから始めました。次に試着室のカーテンが薄汚れた感じで暗い色味だったのが気になり、変えたいと思ったものの、買い換える数万円の予算がありません。
そこで自分で華やかなピンク色の布を買ってきて、お店にあったズボンの裾上げ用のミシンで縫い、カーテンを掛け替えたのです。