車体の軽さ+マイルドハイブリッド=燃費の良さ

 スズキの公式ウェブサイトで、「軽ハイトワゴンNo.1の低燃費」と高らかに謳うスペーシア。燃料消費率(国土交通省審査値)は、スペーシアのHYBRID G 2WD車でリッター25.1km(WLTCモード)である。

スズキ 商品企画本部 四輪軽・A商品統括部 鈴木猛介さんスズキ 商品企画本部 四輪軽・A商品統括部 鈴木猛介さん Photo by AD Takahashi

F:燃費の良さは、やはり軽さから来るものですか?

鈴:軽さは燃費にものすごく効きますね。もちろんマイルドハイブリッドも重要な要素のひとつです。「しょせんはマイルドハイブリッドだろう、フルには敵わない」なんて言われることもありますが、マイルドでも燃費にはとても効いています。例えば今のアルトのマイルドハイブリッドはWLTCモードで27.7kmも走れるのですが、マイルドハイブリッドを取ってしまうと、これが25.2kmにまで落ちてしまう。

 この2.5kmを挽回する手段をハイブリッド以外で考えろ、と言われると、やはり軽くするしかない。削りに削ってある車体をこれ以上軽くするにはどうするか。車体を小さくするしかありません。でもそんなクルマをお客様は求めていませんよね。軽規格いっぱいいっぱいの大きさがあって、一通りの装備も付いていて、もちろん最新の安全装備もある。その上で燃費が良くないといけません。

F:軽を買うお客さんは、やはり燃費にも厳しいということですね。

鈴:燃費が良くなきゃいけないと言うのは、お客様の財布が痛まないという単純な話じゃなく、自動車産業全体の話でもあるんです。