1億円以上稼ぐ取締役1109人の実名! 上場3935社「年収1億円以上幹部」ランキング#14

実は日本の上場企業には「年収1億円以上」のビジネスパーソンが1109人もいる。果たして、どんな顔触れなのだろうか?報酬が、諸外国に比べて低過ぎるという指摘もあるだけに、年収が高いこと自体は批判されるべきではないだろう。ただ、業績や株式市場からの評価が振るわないにもかかわらず、1億円ももらっているのであれば、従業員や株主は心穏やかではいられないかもしれない。そこで、ダイヤモンド編集部では上場企業3935社を対象に、年収1億円以上の経営陣を調査、業界ごとに実名でのランキングを作成した。特集『1億円以上稼ぐ取締役1109人の実名!上場3935社「年収1億円以上幹部」ランキング』(全24回)の#14では、金属製品業界の報酬ランキングを掲載する。(ダイヤモンド編集部編集委員 清水理裕)

金属製品業界は年収1億円以上が14人!
PBR、ROE、時価総額低いがLIXIL幹部は高待遇

 日本の大企業の経営者の中で、LIXILの瀬戸欣哉社長ほど異色の経歴を持つ人物は少ないだろう。住友商事に入社後、MonotaROを創業し東証1部に上場。2016年には外部から、いわば“プロ経営者”という形でLIXILの社長に就任した。

 それだけでも十分に異例といえるが、18年に創業家とのゴタゴタにより突然解任されてしまう。話はそこで終わらずに、なんと機関投資家とタッグを組み会社側と闘い、社長に返り咲いたのだ。

 その瀬戸社長を含めて、金属製品業界の経営幹部の報酬はどれほどなのだろうか。「年収1億円以上」は、どれほどいて、どんな顔触れなのだろうか?

 ダイヤモンド編集部では、経営トップの会長、社長のみならず役員を対象に、年収1億円以上の高額な報酬を受け取っている人物を業界別に集計した。1社から複数人が記載される場合もある。また、本特集では高収入を単純に批判する狙いはない。ランキングには、年収額と併せて、PBR(株価純資産倍率)、ROE(自己資本利益率)、時価総額も掲載しているので、それらに「見合う年収」を得ているかの参考にしてほしい。今回は金属製品業界を対象とした。

 集計の結果、瀬戸社長は3.05億円と金属製品業界でトップ。LIXIL幹部がランキングの上位を独占しているが、集計時には同社のPBRは1倍を割り込みROEも極端に低い。

 また、金属製品業界で「年収1億円以上」は13人いることが判明した。全業界の平均が33.6人だから、かなり少ない。

 LIXIL、三和ホールディングス、SUMCO、RS Technologies、ジーテクト、文化シヤッターといった企業の幹部たちは、幾らもらっているのだろうか。全業界の上場企業の平均と比較して水準は高いのだろうか。次ページで実名と共に一挙に見ていこう。