1億円以上稼ぐ取締役1109人の実名! 上場3935社「年収1億円以上幹部」ランキング#23

実は日本の上場企業には「年収1億円以上」のビジネスパーソンが1109人もいる。果たして、どんな顔触れなのだろうか?報酬が、諸外国に比べて低過ぎるという指摘もあるだけに、年収が高いこと自体は批判されるべきではないだろう。ただ、業績や株式市場からの評価が振るわないにもかかわらず、1億円ももらっているのであれば、従業員や株主は心穏やかではいられないかもしれない。そこで、ダイヤモンド編集部では上場企業3935社を対象に、年収1億円以上の経営陣を調査、業界ごとに実名でのランキングを作成した。特集『1億円以上稼ぐ取締役1109人の実名!上場3935社「年収1億円以上幹部」ランキング』(全24回)の#23では、商社・卸売業界の報酬ランキングを掲載する。(ダイヤモンド編集部編集委員 清水理裕)

商社・卸売業界は年収1億円以上が87人!
伊藤忠は14人で三菱商事は5人の序列異変

 商社の幹部の待遇は、伊藤忠商事の圧勝となった。

 ダイヤモンド編集部では、経営トップの会長、社長のみならず役員を対象に、年収1億円以上の高額な報酬を受け取っている人物を業界別に集計した。1社から複数人が記載される場合もある。また、本特集では高収入を単純に批判する狙いはない。ランキングには、年収額と併せて、PBR(株価純資産倍率)、ROE(自己資本利益率)、時価総額も掲載しているので、それらに「見合う年収」を得ているかの参考にしてほしい。今回は商社・卸売業界を対象とし、大手総合商社や専門商社の幹部がランクインしている。

 利益額では序列を競い合っている総合商社だが、幹部の待遇では、はっきりと結果が分かれた。

 1億円以上の報酬を受け取る幹部は、伊藤忠が14人、三井物産が9人、住友商事が7人、三菱商事が5人、丸紅が4人、双日が4人と伊藤忠の圧勝だったのだ。受け取る金額も岡藤正広会長を筆頭に伊藤忠幹部は大きい。

 そして集計の結果、業界全体では「年収1億円以上」は87人いることが判明した。全業界の平均が33.6人だから、かなり多く、ここまで挙げた総合商社以外からのランクインも目立つ。

 では、伊藤忠、三井物産、住友商事、三菱商事、丸紅、双日、岩谷産業、加賀電子、ミスミグループ本社、トラスコ中山、第一興商、豊田通商、ハピネットといった企業の幹部たちは、幾らもらっているのだろうか。全業界の上場企業の平均と比較して水準は高いのだろうか。次ページで実名と共に一挙に見ていこう。