社長就任時からカウントし、代表取締役会長の就任時代も合わせたトップの君臨年数が、通算64年という驚くべき人物が存在することが分かった。特集『老害か!?賢人か!? 独裁経営者・実名ランキング』(全8回)の#4では、「トップ君臨年数」が10年以上の276社を公開。半世紀を超えてなお代表取締役で居続ける会長が7人存在した。在位49年の日本電産、永守重信会長でも上位10人に入れなかった。上には上がいる。(ダイヤモンド編集部編集委員 清水理裕)
「トップ君臨年数」1位は驚きの通算64年
日本電産・永守氏を凌駕する上位10人の実名は?
社長就任時からカウントし、代表取締役会長の就任時代も合わせた上場企業経営者「トップ君臨年数」をダイヤモンド編集部が集計したところ、通算64年という驚くべき人物が存在することが分かった。
また、半世紀を超えてなお代表取締役で居続ける会長が、7人もいることが判明した。在位49年で日本電産の創業者である、あの永守重信会長ですら、トップ君臨年数ランキングの上位10人に入れなかった。上には上がいるものである。
経営トップに居続ければ、心地よい称賛とお追従に囲まれて過ごせるのだろう。権力の座を盤石にするため、有能な人材を切り捨て“絶対王政”を敷いてしまうケースは多い。経営者には都合が良いが、人心が離反して企業が足元から瓦解するリスクも高まる。
今回のランキングの対象は、時価総額1000億円以上の上場企業の代表取締役会長。会長がいても代表権がない場合は、代表取締役社長とし、各社1人ずつを選んだ(役職は原則として、2023年1月5日時点の有価証券報告書ベース)。
50位以内まで目を向ければ、ニトリホールディングスやエイチ・アイ・エス、ソフトバンクグループや大正製薬ホールディングス、江崎グリコやコロワイド、ファーストリテイリングやGMOインターネットグループといった、有名企業の大御所経営者たちがランクインしている。
もちろん、実績を残したから長くいるという人物も多い。だが、世間をにぎわす不祥事や経営破綻劇を、長期在任の経営トップが引き起こした事例は枚挙にいとまがない。
だからこそ外部の目で見て、就任期間が常識外れに長過ぎないかチェックするのは重要なのだ。早速、経営者「トップ君臨年数」ランキングを確認していこう。