1億円以上稼ぐ取締役1109人の実名! 上場3935社「年収1億円以上幹部」ランキング#20

実は日本の上場企業には「年収1億円以上」のビジネスパーソンが1109人もいる。果たして、どんな顔触れなのだろうか?報酬が、諸外国に比べて低過ぎるという指摘もあるだけに、年収が高いこと自体は批判されるべきではないだろう。ただ、業績や株式市場からの評価が振るわないにもかかわらず、1億円ももらっているのであれば、従業員や株主は心穏やかではいられないかもしれない。そこで、ダイヤモンド編集部では上場企業3935社を対象に、年収1億円以上の経営陣を調査、業界ごとに実名でのランキングを作成した。特集『1億円以上稼ぐ取締役1109人の実名!上場3935社「年収1億円以上幹部」ランキング』(全24回)の#20では、海運業界の報酬ランキングを掲載する。(ダイヤモンド編集部編集委員 清水理裕)

海運業界は年収1億円以上が10人!
投資家の評価と年収は序列が逆転

 コンテナ船の運賃上昇などで好調が続いてきた海運大手。では、幹部はどれくらいの年収をもらっているのだろうか?

 ダイヤモンド編集部では、経営トップの会長、社長のみならず役員を対象に、年収1億円以上の高額な報酬を受け取っている人物を業界別に集計した。1社から複数人が記載される場合もある。また、本特集では高収入を単純に批判する狙いはない。ランキングには、年収額と併せて、PBR(株価純資産倍率)、ROE(自己資本利益率)、時価総額も掲載しているので、それらに「見合う年収」を得ているかの参考にしてほしい。今回は海運業界を対象とした。

 集計の結果、海運業界で「年収1億円以上」は10人いることが判明した。全業界の平均33.6人に比べ、上場企業数が少ないため低い水準となった。ただし、後述するように、人数ではなく金額面で見ても、海運業界は低い水準となっている。

 さらに、大手の集計時の時価総額を大きい順に並べると日本郵船、商船三井、川崎汽船となるが、幹部の年収は金額、人数共にその序列とは異なる結果に。海運業界の近況は『【日本郵船の物流vs商船三井の不動産】海運大手がバブル後を見据えて仕込む「非海運事業」の通信簿』も参照してほしい。

 では、日本郵船、商船三井、川崎汽船、乾汽船、栗林商船といった企業の幹部たちは、幾らもらっているのだろうか。全業界の上場企業の平均と比較して水準は高いのだろうか。次ページで実名と共に一挙に見ていこう。