食事中の習慣が
着色汚れの防止につながる

 歯磨きのほかに、食事中に気をつけたいこともあります。キーワードは「水分補給」です。

「食事をとる際に口内が乾燥していると、汚れがこびりつきやすくなります。食べる合間に水を飲んで口内を湿らせることが大切です。水が歯をコーティングして、汚れから歯を守る効果があります」

 また、食事中はよく噛みましょう。よく噛むことで、唾液が分泌されるからです。唾液は口の中を洗い流すだけではなく、殺菌効果があり、口臭予防にも繋がります。

 そこで教えてもらったのが、唾液の分泌を促すという「舌運動」。

「口を閉じた状態で唇と歯茎の間に舌を入れ、舌をグルッとゆっくり回します。右回し10回、左回し10回すれば唾液が分泌されるのを感じるのではないでしょうか」

 表情筋を鍛える訓練にもなるので笑顔の練習にもなり、一石二鳥。食事中だけではなく、口の渇きを感じた時にぜひ実践しましょう。

 最後に、食べ物のチョイスに関してもアドバイス。実は野菜のなかに、歯ブラシの役目を果たしてくれるものがあるとのことです。

「例えばセロリやゴボウなど繊維質の野菜は、よく噛んで食べることで、口の中で歯ブラシのように働いてくれます。意識して食事に1品プラスするのがおすすめです」

「歯が白い人」が食事中に欠かさず行なっている2つのこと〈再配信〉園延妙子 Well-being Dental Clinic 副院長

 毎日しっかりケアしていても、落としきれない汚れは出てきます。歯周病などの検査も兼ねて、プロの手に委ねることも必要です。歯科医院での歯のメンテナンスには、主に「クリーニング」と「ホワイトニング」があります。

「クリーニングは歯についた歯石や汚れを落とし、歯の本来の色を取り戻すものです。3カ月〜半年を目安に行うのがおすすめです。一方ホワイトニングは、現状の歯の色よりも白くするための施術。どの程度まで歯を白くしたいかという個人の希望や、ホワイトニングの種類によっても異なりますが、1〜3カ月に1回の頻度で行うものが多いです」

 クリニックで行うホワイトニングを「オフィスホワイトニング」、自宅で行うホワイトニングを「ホームホワイトニング」と呼びます。両方を併用して行えば、より効果的に白さを維持することができます。

 毎日の歯磨きや食事の習慣を見直すことで、健康な口内を保つためのきっかけになります。本記事の歯科医師のアドバイスを参考に、できることから取り入れてみてください。

(監修/園延妙子 Well-being Dental Clinic副院長)