F:会社によって違うんですね。

柴:トヨタさん系だと、おそらく文系に置かれていると思います。

F:ホンダも理系でしたよね。

柴:スバルさんは開発の中にありますね。会社に入って仕事を始めてしまえば、理系も文系もないのですが、マツダの場合、位置付けとしては開発部門の中にあるので、結果として理系の人間が多くなります。

柴田さんが手がけたCX-5の大ヒットは「想定外」だった?

柴:私は入社以来ずっと商品開発で、1世代前のデミオとか、初代CX-5に商品企画として携わっていました。

マツダ「CX-5」。初代CX-5は2012年に発売された(広報写真)マツダ「CX-5」。初代CX-5は2012年に発売された(広報写真)

F:CX-5の商品企画を!あのクルマの登場は衝撃でした。マツダの歴史を大きく変えたと言っても過言ではない。何しろCX-5のおかげで「マツダ地獄」(一度マツダ車を買うと、下取りが安すぎて他メーカーに乗り換えられず、次もマツダを買うしかなくなる状態)という言葉がなくなりましたからね。

柴:おっしゃる通り、CX-5はよく売れました。大きく流れを変えた感もあります。ですが正直な話、国内でここまで人気になるとは思っていなかった。想定外の売れ行きではあるのです。

F:想定外。こんなに売れるとは思っていなかった?

柴:思っていませんでした。国内マーケは、みなさん出すことに反対していたので。

F:なんと!