AI companion:AI コンパニオン

オープンAI初のハードウエア、アップルの伝説的デザイナーと組んで1億台の出荷目指す

 人工知能(AI)の未来を担うのはスマートフォンやノートパソコンではなく、画面を持たない(screen-free)「AIコンパニオン(AI companion)」になる――。

 このように考えているビジョナリーが2人いる。一人は「ChatGPT(チャットGPT)」で知られる米OpenAI(オープンAI)を率いるサム・アルトマン氏であり、もう一人は米アップルのデザイン責任者を2019年まで20年以上にわたって務めたジョニー・アイブ氏だ。

 2人は手を組み、26年中にAIコンパニオンの発売にこぎ着ける計画だ。その一環としてオープンAIが65億ドル(約9300億円)を投じ、アイブ氏のスタートアップ、io(アイオー)を買収することで合意した。

 アルトマン氏は5月21日の声明で次のように語っている。

 AI is an incredible technology, but great toolsrequire work at the intersection of technology, design,and understanding people and the world. No one cando this like Jony and his team.(AIは素晴らしい。だが、最新の技術とデザインを取り入れるだけでなく人間と世界を深く理解しなければ、AIの潜在力を生かすデバイスを開発できない。その点でジョニーのチームは大いに頼りになる。)

 要するに、オープンAIはAI普及のために全く新しいデバイスが必要と考えており、開発部隊としてioに白羽の矢を立てたわけだ。