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解約の受け付け停止や制限“騒ぎ”
政策金利高止まりで再燃の可能性!?
イラン情勢を受けた原油の供給減少と原油価格の高騰が、インフレ加速の一方で世界経済の下振れリスクを高めている。さらにそれが、長年蓄積されてきた金融不均衡の本格的な調整を引き起こすきっかけとなる可能性もある。そうしたリスクの一つが、米国のプライベート・クレジット・ファンドかもしれない。
プライベート・クレジット・ファンドとは、非上場企業に対して直接融資を行う、銀行ではなくノンバンクのファンドを指す。多くのプライベート・クレジット・ファンドは証券取引委員会(SEC)、米連邦準備制度理事会(FRB)や他の銀行規制当局の監督、規制が十分になされてない。そのため、実態が必ずしも明らかではなく、リスクが蓄積されやすいと指摘されてきた。
実際、今年2、3月には、米運営会社、ブルー・アウル・キャピタルがプライベート・クレジット・ファンドの急速な資金流出に際し解約受け付けを停止したことを契機に、投資家の不安が広がり、ブラックロック傘下のプライベート・クレジット・ファンドが解約制限をするなどの問題が起きた。
その後は、プライベート・クレジット・ファンドへの懸念は、やや落ち着きを取り戻した感もある。しかし、実際には懸念はなお続いていると考えられる。
制限付きの解約は四半期末に解約を可能とするケースが多いとみられ、それが3月に問題が注目された背景だが、次の解約可能時期である6月に、プライベート・クレジット・ファンドへのリスクは再び注目を集めるだろう。
3月に解約できなかった投資家は、6月にも解約を申請するとみられる。しかし、解約制限によって再び申請した解約が実現できなかった投資家は、9月にも解約を申請するだろう。こうして問題は長期化しやすい。
多くのプライベート・クレジット・ファンドは変動金利を採用しているが、イラン情勢の長期化、原油価格の高止まりで、米国の政策金利が高止まりし、場合によっては利上げの可能性もある中で、借り手企業の利払い負担増で返済不能に陥るリスクもある。
一方で、銀行などの大手金融機関もファンドに対して資金を投入しており、借り手の返済不能やファンドの破綻などがあれば米国の金融システム全体に連鎖する恐れがある。
新たな金融混乱の芽として、なお注意が必要だ。







