「交通事故統計年報」(平成30年版,交通事故総合分析センター)によると、夜間の右左折時に起きた死亡事故は246件と、全死亡事故の15.1%に当たります。小糸製作所では、シグナルロードプロジェクションが特に効果を発揮するのは夜間で、死亡事故を低減させる可能性があると分析しています。

 また、同社では「LED中間サイドターンシグナルランプ」という製品も開発中とのこと。これはトラックが右左折する際にクルマの横側を照らす装置で、単純に路面を照らすだけでなく、ストライプ状の光が点滅しながら路面を照らし、歩行者に注意喚起します。ドライバーも確認しやすくなります。

それって本当?クルマの「当たり前」Photo:TOYOTA
それって本当?クルマの「当たり前」Photo:TOYOTA

クルマで路面描画の機能が新ブームに?

 これら2種の装置は歩行者への注意喚起が主な目的ですが、今年9月にはドライバーへの注意喚起を目的とした路面描画の「運転支援プロジェクション」が許可される見込みです。この装置は、フロントガラスや専用モニターに速度やナビ情報を表示するヘッドアップディスプレイが、路面に映るような感じをイメージしてもらうと分かりやすいでしょう。

 ただし、描画するのは「路面凍結」「逆走」「衝突危険」「車線維持支援」の4種のみで、文字ではなくピクトグラムのようなサインです。そして、事前にこの運転支援プロジェクションが表示されることを周知徹底しておかないと、「えっこれ何なの!?」と混乱するドライバーが多発する恐れがあります。