カーテシーランプが実用からファッション性へ
さて、安全性の向上が目的で開発された路面描画機構を紹介しましたが、実はファッション性を向上するための路面描画機構もあります。「カーテシーランプ」と呼ばれるものです。以前からあるカーテシーランプは、ドアの内側の下部に付いていて、ドアを開けたときに足元を照らしたり、後続車にドアが開いていることを知らせたりする機能的な装備でした。

それが近年では変化し、スマートキーを操作したり、キーを持ってクルマに近づいたりすると、ドアミラー下などに取り付けられた投影機構によってドア下にブランドマークなどを描画するものが出てきています。

確かに足元を照らす効果は残っているものの、ブランドマークがきれいに描かれる路面であれば、そこまで照らさなくても平気なので、現代の(この手の)カーテシーランプは完全にファッションになったといえるでしょう。
ちなみにカーテシーとは、クラシックバレエでバレリーナが踊り終えると左右の足を交差させスカートの裾を持って持ち上げる挨拶のことです。それが和訳では「礼儀」と当てられているのですが、どうしてドアのランプの名称となったのかは分かっていません。一説には、暗いときに足元を照らす「おもてなしの精神」が礼儀に通じるからとも言われますが、筆者はどうも説得力に欠けると思います。
今回はクルマの装備に関して最新情報と、ちょっと不思議なうんちく、面白いトリビアを紹介しました。読者の皆さんもご存じのこと、疑問に思っているものがあれば教えてください。