今回、フェルさんと私は「せっかくの機会だから」とマツダからロードスターの広報車をお借りして会場に向かいました。金曜日にクルマを取りにマツダR&Dセンターに伺うと、ロビーに珍しいロードスターが展示されていました。それがこちら。

ファンの署名がボディにぎっしり!
このNCロードスターは、誕生から20年経った2009年に全国で開催されたファンイベントを巡り、ファンがボディに署名したのだものなのだそう。今回我々が取材した軽井沢ミーティングはもちろん、大分県で開催された「ロードスタージャンボリー」や、新潟県で開催された「ロードスター北陸ミーティング」など、有名なファンミーティングのステッカーも貼られています。
親子なのか、あるいは夫婦なのか。署名を見ると同じ苗字が続いている場所もたくさんありました。家族でワイワイと楽しめるのも、ロードスターならでは。こういうクルマはなかなかないように思います。


マツダ広報のH氏が「実はこの中に僕の名前も書いてあるんですよ。でも……どこに書いたかわからなくて。あまりにも多くの方が署名してくれたので、見つけられないんです」と笑います。わかります。署名数は甘めに見ても軽く1000を超えています。どの辺に書いたかを覚えていなければ、探すのは困難ですよね。
ファンに愛される名車は文化になる
フェルさんも本編に書いていましたが、軽井沢ミーティングに参加して、そしてこういうクルマを見て、ロードスターは文化の域にまで達しているのだなと強く感じました。単に歴史が長ければ文化が生まれるというわけではありません。開発者や乗る人たちの思いがあり、クルマに乗って「やっぱりロードスターってこうだよな」という気持ちが長く受け継がれて、初めて「文化」と感じるのでしょう。
実は6月には86(ハチロク)のイベントを取材する機会もありました。AE86があり、「FRでコンパクトで手頃なスポーツカーを復活させよう」と、2012年に86が登場。このイベントで86も「文化」になりつつあることを実感しました。
乗るのはもちろん、人が乗っているクルマを見ても笑顔になる。そんなクルマが、これからもたくさん出てきてほしいものです。
(AD高橋)