
2026年、ストレスチェックが全企業に義務化される。ただ、社員を守る制度のはずが、現場では「声を上げた人が消される」事態も起きている。まじめに働く人が、やりづらい人と見なされてしまうのはなぜか?この制度が組織にどんな影響をもたらすのか、知っておいてほしい。※本稿は、勅使川原真衣『職場で傷つく~リーダーのための「傷つき」から始める組織開発』(大和書房)の一部を抜粋・編集したものです。
上司の鬼軍曹ぶりを
告発したはずだったが
2015年からは、「ストレスチェック」が50名以上の従業員を抱える企業において義務化されましたから、表向きは“「職場の傷つき」は法的に企業が把握するしくみになっているのでは”という声が出てもおかしくないわけです。さて、「表向きは」と書きました。実際はどうなのでしょうか。
◆33歳・会計事務所勤務Kさんの場合
こないだ社内で「ストレスチェック」があったので、ついに書いてやった。
上司の鬼軍曹ぶりがひどすぎる。ナポレオンをひきあいに出しながら、自分がいかに眠らなくても仕事ができるかをしばしばアピールする。通称鉄人。夜中の1時でも、4時でも、slackがとんでくる。「報告まで」などとついている。
「リアクションはいらない」と言うなら、今送るなよ!
仕事と寝た男、とも言われていて、見た限り、趣味はないらしい。年末年始休暇の予定を聞かれたので、ケニアに旅行するのだと話したときの、「何しに?」という質問がすべてを物語っている。休みなんだよ、休み!何しようと、もっと言えば、何もしなかろうと、こっちの勝手なんですけど。
こないだ社内で「ストレスチェック」があったので、ついに書いてやった。
上司の鬼軍曹ぶりがひどすぎる。ナポレオンをひきあいに出しながら、自分がいかに眠らなくても仕事ができるかをしばしばアピールする。通称鉄人。夜中の1時でも、4時でも、slackがとんでくる。「報告まで」などとついている。
「リアクションはいらない」と言うなら、今送るなよ!
仕事と寝た男、とも言われていて、見た限り、趣味はないらしい。年末年始休暇の予定を聞かれたので、ケニアに旅行するのだと話したときの、「何しに?」という質問がすべてを物語っている。休みなんだよ、休み!何しようと、もっと言えば、何もしなかろうと、こっちの勝手なんですけど。