
「受付の仕事って、とても平和そうだね」と言われることがあります。しかし、受付はさまざまな人が出入りする場所。実際は、「身の危険」を感じることも多々ありました。今回は、「本当にあった受付の怖い話」とともに、ビジネスシーンで応用できる、イレギュラー対応のコツについてお話ししたいと思います。(RECEPTIONIST代表 橋本真里子)
今でも忘れられない
命の危険を感じた来客対応
“受付嬢”にとって一番嫌な来客――それは「約束がない、予期せぬ来客」です。
受付は、会社の顔といわれます。またそれと同時に、防波堤のような役割も果たしています。社内の安全を守ることも、受付嬢の大事な仕事の一つです。
基本的に、企業の受付にいらっしゃるのは、取引先、採用候補者などビジネスでの関係性がある方です。そういった方々のほとんどはアポイントを取って来社されるので、私たちも事前に把握することが可能です。
しかし、1日に数件、アポイントのないお客様がいらっしゃることがありました。そうした突然の来客は、ドキッとする業務の一つです。
アポなし来客の多くは、いわゆる「飛び込み営業」の方です。その場合は、受付で訪問をお断りすることになります。イレギュラーな対応になるものの、営業の方も会社の看板を背負って来ているので、丁重にお断りすることで特に危険な状況になることはありませんでした。
ただ、“危ない来客”のリスクももちろんあります。私の受付人生の中でも、「身の危険」を感じたアポなしのご来客がありました。