社員や顧客をつなぐ
ブランドとの「心の絆」

 創業者の世界観への共感を得ることで、ブランドは流行や価格に左右されない強い力を手に入れることができます。それは社員や顧客とブランドとの間に生まれる「心の絆」です。

 いくら高い機能でも理性的な価値だけでは感情まで揺さぶられることはありません。しかしそこに開発者の強い想いや長年の努力が見えたとき、人は感情的に共感を覚えます。それが商品を超えた「心の絆」を作ることになるのです。

 食品の販売でも生産者の顔を見せることが増えていますが、その際安心だけでなく作り手の想いや努力が伝わってくるとすれば、それもブランド力だと言ってもいいでしょう。

 心の絆ができるとブランドは強くなります。流行が移り変われば消費者は次の流行に移っていきますが、消費者とブランドとの間に心の絆があれば、簡単に他に移ることはありません。これがブランドを支える力になるのです。

 ブランドを創るということは創業者の世界観を通じて心の絆を作ることなのです。

ブランドの本質を伝えるには順序が大事
「誰に最初に語るか」が未来を決める

 ブランドで利益を上げていくためには、ブランドの本質を伝えて広めなければなりません。その際注意すべきことは「伝える順序を守る」ということです。ここがとても大切なのです。

 創業者が世界観を最初に伝えるべき相手は、ともに仕事をする社員です。まずは1番近くにいる社員が世界観に共感し同じ情熱を持ってその世界観を実現させるようになることが重要です。

 社員に世界観を共有できたら、次に伝えるべき相手は社員から直接伝えることができる顧客です。単に表面的な情報だけでなくしっかりとブランドの本質を伝えていくことが必要だからです。

 これには時間も労力もかかりますがそれをするだけの価値があります。ここが疎かになると心の絆を育てることができないからです。

 最後に社会、すなわちまだ商品を使っていない人たちへと伝えていきます。顧客から周りに広がっていくことが理想です。広告で直接社会に伝えることもありますが、その際はすでに絆を持つ顧客の存在がとても重要です。