断捨離や終活ブームの追い風で
不用品回収業は今が稼ぎどき

 次に(2)についていうと、以前は「雑品屋」と呼ばれる業者が跋扈し、不法に不用品を集め、さらに国外にスクラップとして輸出していました。

「家庭で不要になったラジカセ、テレビ、エアコン、冷蔵庫、カメラ、無料で回収いたします」といったフレーズは多くの方が聞いたことがあるでしょう。さらに家具なども、海外では日本の中古品だとしても需要がありました。

 しかし、現在では他の国々も豊かになった関係で、さほど海外転売の需要が旺盛ではありません。少なくともすべてを無料で回収してコストをかけてもペイするほどではありません。

 ですので、現在では雑品屋はめっきり見かけなくなりました。不用品回収業者はもちろん合法のビジネスですが、違法な廃棄がないか、常に行政が目を光らせています。

 また、(1)(2)の両方に関連するところでは、断捨離のブームが続いていることも見逃せません。断捨離の過程で出た粗大ごみを回収してもらうのに、自治体に頼めば、かなりの日数がかかります。

 しかし業者に頼めば、すぐに回収してもらうことが可能です。掃除の後にすぐにスッキリしますので、需要があるのもうなずけます。

 さらにリサイクル、リユース、リデュース(ごみの量を減らす)といった3RはSDGsの観点でも推奨されています。

 また現在は終活ブームで、鬼籍に入る前に、大量かつ多様なものを捨てたいといったニーズもあるようです。つまり、不用品回収業者にはさまざまな点で追い風が吹いています。

成功するビジネスモデルは
コストを抑え素早く流行に乗る

 さて、ここまで見てきたビジネスモデルですが、読者のみなさん自身のビジネスにどう応用ができるでしょうか。

 焼き芋屋や不用品回収業者のビジネスモデルから、固定費を削減し、効率的な運営を行うことで、個人によっても高収益な事業を構築できることがわかります。

 よく、まずは成功するビジネスではなく、倒産しないビジネスモデルを構築するよう勧められることがあります。