勤続年数に対する価値観
世代間の違いが鮮明に

 最後に、「最低何年勤めてから転職するべきだと思うか?」という問いに対する年代別の回答結果を見てみよう。

最低何年勤めてから転職するべきか?年代別の回答結果出所:オープンワーク
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 調査結果を年代別に見ると、20代・30代ではそれぞれ約2割が「1年未満」または「1~2年未満」と回答しており、比較的短い勤続期間での転職を肯定する傾向がみられた。

 一方で、40代・50代ではこうした回答は1割未満にとどまった。特に50代では、全世代で唯一「最低でも5年以上は勤務すべき」と答えた人が1割を超えており、勤続年数に対する価値観に世代間の違いが鮮明に表れている。

 この背景には、40代以上が就職した時代は「終身雇用」が前提とされ、転職が一般的ではなかったことが影響していると考えられる。

 さらに、50代の多くは管理職や面接官として組織運営や人材採用に関わっている可能性が高く、その立場から「長期勤務を重視する視点」が反映されたとも言える。

 こうした世代間の価値観の違いは、転職活動において重要なポイントとなる。単に勤続年数の長短を示すだけでなく、その期間で何を経験し、どのように成長したのか、またなぜ転職を選択したのかを説得力をもって語ることが求められるだろう。