室内の温度を下げるためにエアコンをフルパワーで作動させて待っている人を見かけますが、まずは室内の熱い空気を出してからエアコンを作動させたほうが効率がアップします。熱湯の入ったコップに水を注ぐより、一度熱湯を捨ててから水を注いだほうが冷たい水になるのと同じ原理です。

 室内の熱気を追い出すには、対角線上のドアを開けて、片方のドアをパタパタと数回開け閉めします。その後、乗り込んで少し我慢できるほどになったらドアを閉めて走り出し、やはり対角線上の窓を開けるといいでしょう。

 クルマのエアコンは内気循環と外気導入が選べるものがほとんど。エアコンまわりのスイッチでクルマのイラストのなかに矢印がぐるっと回って描かれているマークが内気循環、クルマの外側から中に向かって矢印が描かれているマークが外気導入です。

 車種によっては内気循環マークだけのものもあります。この場合は、内気循環のマーク部分が点灯しているときが内気循環、消灯のときが外気導入です。効率よく室内を冷やすには内気循環ですが、乗車人数が多いときに内気循環のままだと酸欠になることもあるので注意しましょう。

 クルマのエアコンにはフィルターが付いていて、外気導入時にはフィルターを介した空気が導入されます。しかし、前方を走るクルマの排ガスが多い場合やトンネル内ではフィルターで除去しきれないことも多いので、その場合は内気循環を推奨します。

エアコンの効きが弱く温度が下がらない…
まずはガス(冷媒)不足を疑うべし

 エアコンの効きが弱いと感じたとき、簡単にできるのが「冷風」の温度を測定することです。エアコンの吹き出し口に温度計を近づけて、走ってみて10℃程度になっていればエアコンは正常。それ以上の冷却は期待できません。

 もし、温度が下がらないようなら、まずはガス(冷媒)不足を疑います。ガス不足は自分で点検する方法もありますが、コツや経験が必要です。大型カー用品店などでも点検、補充ができますので、効きが悪いときにはプロに任せましょう。ガス不足が原因で冷えないのであれば、ガスを充填すればエアコンは効くようになります。ただし、ガス不足の原因が「ガス漏れ」だった場合は、ただちにガス漏れを修理する必要があります。