卵焼きに何が合うかなんて、食べてみればわかるし、人生のほとんどのことも自分の中にしか正解はないのだ。

 これは、人の話を聞くなと言っているのではない。自分の選択肢を広げるために、人の話を聞くことも大切だ。

 そうではなく、常識やアドバイスだけを鵜呑みにすると、自分を失い、まるでロボットのようになってしまう。それで本当に「自分の人生」と言えるだろうか?自分でしっかり考えて決めようね、と言いたいのだ。

無理に変わろうとしなくても
あなたはもう十分素晴らしい

 人は鏡がなければ自分の顔を見ることすらできないほど、自分のことを客観的に捉えるのが難しい。だから、本当はたくさんの良い部分を持っているのに、自分では気づけず、「自分はダメだ」と思い込んでしまう。

 そして、ふとSNSの中にいるキラキラと輝いて見える人たちを見て、「あの人みたいにならなきゃ!」「ダメな自分を変えていかなきゃ!」とどんどん焦ってしまう。

 僕もなかなか自分が好きになれず、自分のことをできない人だと思っていたので、「変わらなくては…」とずっと思っていた。

 でも、変わる必要なんてない。「なりたい自分になろう」とも考えなくてもいい。あなたは変わらなくてもいいのだ。いや、正確には変わらないほうがいいのだ。

 アサガオにはアサガオの、ヒマワリにはヒマワリのいいところがあるように、あなたはすでにすばらしい存在なのだから。そのことに、あなたがまだ気づいてないだけだ。

「成長をする」とは、アサガオの種が芽を出し、花をつけていくようなものであって、自分を変えて、違う何かになっていくことではない。それは無理なことだし、自然の摂理にも反している。

 アサガオはアサガオになっていくのがいい。あなたも、誰か別の存在になるのではなく、あなたは、あなた自身になっていくのだ。