わが子が伸びる中高一貫校&塾 2026年入試直前版#4Photo:PIXTA

筑駒、灘、開成、日比谷……、最難関大学群である「東京一科」への現役進学率が高い高校はどこか。大学合格実績は既卒生も含めた「延べ合格者数」が使われるのが一般的だが、この場合、既卒生や一部の優秀な生徒が合格者数を稼ぐケースもある。そこで本特集では全国4300校を対象とした大学通信の調査を基に、実際に重複なしで何パーセントの生徒が現役でどの大学群に進学したかが分かる「現役実進学率ランキング」を作成した。特集『わが子が伸びる中高一貫校&塾 2026年入試直前版』の#4では最難関の「東京一科」への現役実進学率ランキングを公開する。「東京一科+旧帝大」「東京一科+旧帝大+早慶」の現役実進学率や、各大学への現役実進学者数など詳細データも付けたので学校選びの参考にしてほしい。(ダイヤモンド編集部 篭島裕亮)

「重複なし&現役」の東京一科・現役実進学率
上位20校は17校が中高一貫

「筑駒は64%、灘は45%が現役で東京一科に進学」――。中学受験が過熱している背景には複数の理由があるが、その一つが中高一貫校の「大学進学実績の強さ」だ。

 特に近年は親子共に現役志向が高まっている。中高一貫校の場合、高校受験にとらわれる必要がないため、先取りを含めて大学進学に向けた学習に効率的に取り組める。結果として、現役合格に結び付きやすいのだ。

 ただし、多くのメディアで公表される大学合格実績は「延べ合格者数」が使われるのが一般的だ。「延べ合格者数」の場合、既卒生も含まれ、1人の受験生が複数大学や、同じ大学の複数学部に合格すると重複カウントする。

 極端なケースでは、優秀な生徒が難関大の合格者数を稼ぐことで、対外的に「見栄え」が良くなっているケースもある。保護者としては、実際に何人の生徒が「現役」でどの大学に「進学」したかを知りたいだろう。

 そこで今回は大学通信の協力を得て、最新のデータに基づき、「重複なし&現役」でどの大学群に進学したかを示す「現役実進学率ランキング」を作成した。

 初回は「東京一科」(東京大学、京都大学、一橋大学、東京科学大学)の「現役実進学率ランキング上位100校」を掲載する。参考データとして「東京一科+その他の旧帝国大学(北海道大学・東北大学・名古屋大学・大阪大学・九州大学)」「東京一科+その他の旧帝国大学+早慶(早稲田大学、慶應義塾大学)」の数値も掲載した。

 大学群だけでなく、どの大学に何人が進学したかについての詳細データも付けた。学校内で、どの「位置」にいれば「現役で合格」に届くのかが分かるので、わが子の志望校選びにも参考になるはずだ。

 今回のランキングは中高一貫校に限定せず、公立高校を含めた全国4300校を対象としている。詳しくは次ページで解説するが、上位20校は17校が中高一貫校となった。

 あらためて中高一貫校の進学実績の強さを再確認する結果となったが、筑波大学附属駒場、灘、開成といった超有名校に交ざってランキング上位に進出した学校は?登場する中高一貫校については必ずしも中学受験時の偏差値順にはなっていない。中学受験時の偏差値(日能研偏差値)が50台の学校も登場するので、ぜひ参考にしてほしい。