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プランを立てて、いざ実行してみても計画どおりに進むとは限らないものだ。進捗は遅れ、時間が足りない――そんなときこそ、シンプルな思考による計画の見直しが有効だという。スケジュール管理能力が上がり、生産性が向上する時間管理術「タイムボクシング」を提唱し、ハーバード大学経営大学院の機関誌の記事で人気を博した著者が、計画の再構築に有効な思考法を紹介する。※本稿は、マーク・ザオ・サンダーズ『世界のエリートが実践している超生産的時間術 「タイムボクシング」で時間あたりの成果を倍増させる』(朝日新聞出版)の一部を抜粋・編集したものです。
スケジュールの見直しで
確認するべき4要素
中間確認ポイントで進捗状況をチェックしたところ、進捗が遅れているとわかったとしよう。その場合、どうすればいいのか。
ここでは、プロジェクト・マネジメントの分野でよく知られている考え方が役に立つ。その考え方とは、いかなるプロジェクトでも、クオリティ、コスト、時間、スコープの4要素のバランスを取る必要があるというものだ。それを視覚化したのが次の図である。「プロジェクト・マネジメントの三角形」と呼ばれている。
同書より転載 拡大画像表示
そのバランスを取るためには、トレードオフの選択が避けて通れない。よいプロジェクト・マネジメントとは、適切なトレードオフの選択をおこない、関係者すべてが満足できる状況をつくり出すことと言える。
プロジェクト・マネジメントの三角形は、きわめてシンプルなモデルだ。プロジェクト・マネジメントの専門家の間では、このモデルはものごとを単純化しすぎていて、混乱に満ちた現実世界の力学に対処できない、という批判も聞かれる。







