
「学びをやめない大人ほど幸せである」――これは、立教大学・中原淳教授、パーソル総合研究所、ベネッセ教育総合研究所の共同研究(ビジネスパーソン9600名への調査など)で得られた仮説だ。同調査では、「勤務先以外での学習や自己啓発を何も行っていない」と回答した日本人の割合は52.6%で、調査対象18カ国のなかで「ダントツ1位」の数値だったという。「学ばない上司」のもとでは「学ばない部下」が育ち、「学ぶ上司」のところでは「学ぶ部下」が育つようだが、「学びたいのに学べない……」と悩む人たちの理由は何か? 調査結果などをまとめた書籍『学びをやめない生き方入門』の編集者である藤田悠さんによる、「HRオンライン」への特別寄稿をお届けする。(ダイヤモンド社 人材開発編集部)
大人の半数以上が「学び」から遠ざかっている国
日本の大人は、世界でいちばん学んでいない――書籍『学びをやめない生き方入門』の冒頭には、そんな衝撃的なデータが掲げられています。
パーソル総合研究所が実施した国際比較調査によれば、「勤務先以外での学習や自己啓発を何も行っていない」と回答した日本人の割合は「52.6%」でした。
これは、調査対象となった18カ国のなかで「ダントツ1位」の数値です。
たとえば、フィリピン・ベトナム・インドでは「学んでいない人」の割合は10%以下。日本だけが際立って「学ばない国」であることが浮き彫りになっています。
ご自身や周囲を振り返ってみたとき、どうでしょうか?
「たしかに全然学べていないかも……」
「目の前のことをこなすので精一杯……」
「うちの会社では誰も勉強なんてしていない……」
いろいろな反応がありそうですが、正直なところ、私はこのデータを見て、少しドキッとしました。








