緑茶のカテキンは
むし歯や口臭を抑える効果
亀山教授は「緑茶」を勧める。緑茶に含まれるカテキンには抗菌作用があり、むし歯や口臭を抑えるとされる。
ところでニンニクを食した後も口臭が気になる。含まれるアリシンという成分が、口臭の原因を作るためだ。歯磨きで消せず、食べたものが体から排出されるまで続くが、いくつか消臭対策がある。再び望月氏が解説してくれた。
「ニンニク入り料理の摂取前後に豆乳や牛乳を100ミリリットル飲用するだけで消臭効果が期待できるという報告があります。それらに含まれるタンパク質や脂質がアリシンを包み、消臭に働くと考えられます」
「ほかにもポリフェノールを取るとアリシンと結合するのでウーロン茶、コーヒー、緑茶などポリフェノールが多い飲料を食後に摂取するのもお勧めです。緑茶やコーヒーには歯の質を強くするフッ素も含まれます」
「口臭がある」と思いこむ
「心因性口臭」も
最後に、自分の息は臭うと感じる「心因性口臭」もある。2009年から2011年に東京歯科大学千葉病院(現・東京歯科大学千葉歯科医療センタ-)の口臭外来を訪れた363人の約8割は「自分には口臭がある」と回答したが、その約半数は治療の必要がない「口臭なし」だった。亀山教授も、「思い込みによる口臭も多い」と指摘する。
「口臭に対する恐怖心が非常に強かったり、口臭があると思い込み、『これがあるから何もかもうまくいかない』と考えたりする人もいます」
どうしても気になる人は、大学病院にある口臭測定機器で診断してもらえば確実だ。前回紹介したように歯科医院で適切なメンテナンスを受けつつ、口腔内を自分なりに清潔にした後は、気にしすぎないことも大切だと思った。
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毎日一生懸命磨いていたのに、知覚過敏、歯周病、虫歯になっていた…そんなときに出会った、予防歯科の先進国・スウェーデンのイエテボリ大学が考案した「1日2分でOKの歯磨き法」とは?ジャーナリストの笹井恵里子さんが取材した。







