学者・研究者になった
川女OGたち
学者・研究者になった川女OGには、ジェンダー教育学が専門の埼玉大副学長・教育学部教授の田代美江子がいる。
美濃島薫は量子光工学が専門で、電気通信大大学院教授だ。
南崎梓は、名古屋大グローバル・マルチキャンパス推進機構特任助教だ。その前は、名古屋大素粒子宇宙起源研究所の研究員だった。
村岡慈歩(よしほ)は環境生理学、スポーツ科学が専門で、明星大教育学部教授だ。
山守瑠奈は海洋生物の研究者で、京都大大学院フィールド科学教育研究センター瀬戸臨海実験所助教だ。川女を経て、京大農学部卒。趣味はランニングで、2019年には京都マラソンで3時間41分の好タイムを出した。
碓井美由紀は日本電気宇宙システム事業部に勤務する技術者で、小惑星探査機「はやぶさ」の後継機に搭載される「イオンエンジンシステム」の開発取りまとめを担当した。2012年に「さいたま輝き荻野吟子賞」の「さわやかチャレンジ部門」賞を受賞した。
政治家や経営者に
なった卒業生たち
ビジネス面で活躍した卒業生では、東京都内で通訳・翻訳会社「吉香」(「吉」は正しくは土の下に口)を設立した吉川稲(きっかわ・いね。「吉」は正しくは土の下に口)がいる。佐藤栄作元首相の事務所スタッフなどを経て、言語を中心とした人材派遣会社「吉香」を設立、2016年まで社長を務めた。女性経営者の先駆けとして知られ、全国商工会議所女性会連合会会長なども歴任した。
株式の売却益を基に2021年、川越女子高校同窓会吉川奨学財団(「吉」は正しくは土の下に口)を発足させた。「教育が大事」と主張してきたので、あらためて母校に恩返しをしようと考えたという。
天野聡美は、病気や災害などで親を亡くした子どもの教育支援に取り組む「あしなが育英会」の副会長だ。女子美術大卒のイラストレーターでもあり、育英会のイメージイラストを四十数年にわたって手がけてきた。
山本美香は、国際協力機構(JICA)勤務が長く、2025年5月からはJICA東京・高崎分室の2代目分室長に就いた。同分室は21年の開所以来、JICAと群馬県をつなぎ、多文化共生社会の実現に向けた取り組みを続けてきた。
守屋恵美は2021年に、AIを活用したデータ管理、コンサル会社であるノスラゴスを設立し、現社長だ。筑波大を経て東京農工大大学院にて、生物の個体群動態に関する統計解析を学んだ。米誌フォーブス・ジャパンは「2024年注目の日本発スタートアップ100選」にノスラゴス社を選出した。







