弁護士の金子圭子は東大法学部卒で、三菱商事に入社し法務部に配属された。働きながら司法試験に合格。アンダーソン・毛利・友常法律事務所に入所し、2007年から「パートナー」だ。
政治家では、自民党参院議員を3期務めた石井道子がいた。終戦の年の1945年に旧制川越高女に入学、新制川越女子高校時代を含め計6年間通った。薬剤師出身で、環境庁長官などを歴任した。
田島公子は埼玉県越生町の町長を務めた。早稲田大理工学部に現役合格した「リケジョ」の先駆的存在だった。「脱原発を目指す首長会議」などでの活躍で知られた。
60歳以上の女子マラソンで
世界記録を樹立した弓削田真理子
スポーツで活躍したOGも、たくさんいる。
元埼玉県立高校教諭の弓削田(ゆげた)真理子が、世界マスターズ女子60~64歳の部で、フルマラソンと1万メートルの世界記録を保持している。
市民ランナーとして24歳でマラソンを始め、4人の子育てをしながらもマラソンに挑戦し続けた。2019年11月、2時間59分15秒で完走し、女子60歳以上で初の「サブスリー」(フルマラソンで3時間を切ること)を達成し、世界記録を樹立した。21年には、2時間52分13秒で、世界記録を更新した。
鈴木若葉は川女―埼玉大―同大学院を通じて柔道に励み、52キロ級で1993年に世界柔道選手権で3位になった。24歳で引退し、大学の柔道部などで教えている。
坊薗真琴は川女―東京学芸大を通じサッカー選手だったが、大学卒業後の2009年に女子1級審判員の資格を取得した。15年には、国際サッカー連盟(FIFA)の国際審判員(国際副審)に登録した。23年にFIFAから、審判団メンバーのワンクルーとして選出された。日本女子サッカーリーグ(なでしこリーグ)では、主審を務めることもしばしばだ。
吉田香織は陸上長距離走・マラソン選手だ。川女卒後、積水化学、資生堂などに所属した。2006年の北海道マラソンで、いきなりマラソン初優勝を果たした。
西田杏(あん)はパラリンピック水泳選手で、2021年東京パラ五輪、24年のパリパラ五輪などにバタフライ選手として出場した。生まれつき左上腕欠損・右足大腿(だいたい)骨欠損で、義足を使って生活している。
真仁田美智子は登山家で、1975年5月に日本女子登山隊が女性初のエベレスト(8848メートル)登頂に成功した際のメンバー15人の1人だった。実際に頂上に立ったのは、副隊長兼登はん隊長の田部井淳子(福島県立田村高校―昭和女子大卒、2016年死去)だった。(敬称略)
(フリージャーナリスト 猪熊建夫)







