2. 自分のアクションの整理
続いては、自分自身のアクションです。
あなたがプレーイングマネジャーの場合は、チームメンバーの指示内容と同様に「プレーヤーとしての自分への指示内容」を設計すると良いでしょう。
一方で、マネジャーとしての役割に関して「先手を取る」場合は、少し異なるアプローチが必要です。
マネジャーは、全体最適の視点が必要です。
全体を見回して、何が足りないのか、どういう変化が必要なのかを考えます。そして、チームの状況を踏まえて、マネジャーとして、どういうスタンスが最適なのかを考える必要があります。
優しくフレンドリーなお兄さん・お姉さん
強くて頼れるキャプテン
この人を信じてついていこうと思えるリーダー
どのタイプが適切なのかは、チームの状況、仕事の状況によって異なります。
もちろん、どれか一つの顔だけで良いというものではありませんので、「3:3:4」とか「5:3:2」とかいうふうに、使い分けていくことになるでしょう。場合によっては、メンバーごとにその割合を変える方がよいこともあります(もちろん、えこひいきである、などの誤解を受けないように注意することも、全体最適視点の中に含まれるべきです)。
もし、昨年までのスタンスと少し変えてみようと思うならば、年始というのは最適なタイミングです。
例えば、年始の挨拶で「今年は、こういう状況なので、少し気を引き締めていこう」というメッセージを出したならば、「強くて頼れるキャプテン」の色を強くすることに対する周囲の違和感を減らせます。
あるいは、「新しい方針に則って、チャレンジングな目標を設定し、一丸となって頑張ろう」というメッセージを出すのならば、「信じてついていけるリーダー」像を強めていくことも自然な流れです。
年末年始の差は
休暇明けすぐに現れる
年始は、何か新しいことを始めるのに、良いタイミングです。
また、メンバーも、そうした変化を「受け入れやすい」タイミングです。
この機会をしっかり生かして、スタートダッシュを切り、仕事の先手を取りに行くことを目指しましょう。
「今年も受け身で始まってしまった」という感覚になると、1年が後手後手になりかねません。
「よし、自分でゲームメイクできたぞ」という手応えを最初の1~2週で持てるようにしましょう。
そうすることで、チーム全体が「先手で動く」体制を整えることができます。
当然ながら、年末年始の休暇は、しっかり休むための時間です。
体と心を休めることは、パフォーマンスを維持するうえで欠かせません。
その上で、マネジャーという立場にいるなら、休暇のどこかのタイミングを使って、
• 負債を棚卸して、返済する
• 休み明けのスタートダッシュのための布石を打つ
ことに、注力してみましょう。
全てを片づけなければいけない、と気負う必要はありません。
むしろ、
「来年の自分をラクにするために、今できることは何か」
という前向きな観点をもちましょう。
新年の自分にとって良いプレゼントを用意する、そんな気分で臨むと良いと思います。
借金を抱えたままスタートする一年と、少しでも身軽になって前向きにスタートする一年。
どちらが、部下からみて、頼りがいのあるリーダーに見えるのか――答えは明白ですよね。
ぜひ一度、イメージしてみていただければと思います。








