なお、ロゴとは会社名・ブランド名・製品名などを図案化、装飾化、抽象化したデザインのこと。エンブレムは「紋章」が日本語表記となるが、自動車メーカーではブランドのロゴをエンブレムと呼ぶことが多い。

 そのロゴ・エンブレムでブランドが一目瞭然なのが外国車、特にヨーロッパのクルマだ。例えば「スリーポインテッド・スター」のメルセデス・ベンツ、4つのリングを重ねたアウディ、中央の跳ね馬と外側の鹿の角を組み合わせたポルシェ、ブルーライオンのプジョーのように、欧州車は明確な「顔」を持っている。

 これに対して日本車はどうか。ブランドの栄枯盛衰と、ロゴの特徴が際立つケースを見て行こう。

 例えばSUBARUのロゴ・エンブレムは、「六連星(むつらぼし)」と呼ばれる星団を図案化したものだ。前身である富士重工業は、旧中島飛行機系5社の出資で設立されたことから、ロゴには「空に輝く六連星のように業界を統(す)べる企業に」との想いが込められている。ブランドが国内外で定着したため、2017年4月に社名もSUBARUへ変更しブランドと統一。中堅メーカーながら北米におけるスバルのブランド力は一定の地位を築いている。

スバルのロゴスバルのロゴ

 クルマだけでなく「日本の会社」として世界で認知されているのが「スリーダイヤ」のロゴ・エンブレムだろう。三菱自動車は、1970年に三菱重工業の自動車部門が分離独立して発足。赤いスリーダイヤの下に「MITSUBISHI MOTORS」のワードが付いたロゴが85年に登場した。90年代末に米国工場で不祥事が起きた際には、「スリーダイヤの日本企業」と言われ、そのロゴが悪目立ちしたこともある。

三菱自動車のロゴ三菱自動車のロゴ

 なお、2003年にはトラック・バス部門を「三菱ふそうトラック・バス」に分離(独ダイムラー傘下に)したが、三菱ふそうもスリーダイヤをロゴにしている。