5世代格差の残酷!主要100社26年版「20年間年収推移」 氷河期、バブル…どの世代が損をした?#37Photo:SANKEI

「Nintendo Switch 2」の好調で任天堂の2026年3月期は売上高が前期に比べほぼ倍増したが、メモリー高騰を受けて本体を1万円値上げし、今期は減益を見込む。オリエンタルランド(OLC)は東京ディズニーシー25周年を追い風に26年4~6月期に最高益を更新したが、修繕費や人件費の増加が重い。両社で世代間の「年収格差」はどうなっているのか。特集『5世代格差の残酷!主要100社26年版「20年間年収推移」氷河期、バブル…どの世代が損をした?』(全39回)の#37では、過去20年間の推移を10年刻みにして、5世代別の平均年収と主要100社内ランクを独自に試算した。その結果、氷河期世代が任天堂では負け組、OLCでは勝ち組となる正反対の構図が浮かび上がった。(ダイヤモンド編集部編集委員 清水理裕)

値上げとコスト増に揺れる娯楽2社
任天堂はスイッチ2、OLCは客単価で稼ぐ

 任天堂とオリエンタルランドは、ゲームとテーマパークで日本を代表するエンターテインメント企業だ。どちらも強力なブランドやキャラクターの魅力を事業に生かす一方、任天堂はゲーム機の部材高、オリエンタルランドは大型投資の減価償却費や人件費・修繕費の増加に直面している。人気を利益に変えるハードルは、両社とも上がっている。

 任天堂の2026年3月期は、昨年6月に発売した「Nintendo Switch 2」が発売初年度に約2000万台を売り、売上高は前期のほぼ2倍となった。純利益も52.1%増の4240億円に伸びた。ところが、AIサーバー向け需要の拡大で、「DRAM(記憶保持動作が必要な随時書き込み読み出しメモリー)」をはじめとするメモリー価格が高騰。国内のSwitch 2は5月に1万円値上げした。27年3月期は値上げとソフト販売増で営業増益を見込む一方、為替差益や持ち分法による投資利益の反動により、純利益は26.9%減の3100億円を予想する。

 オリエンタルランドは、26年4~6月期の純利益が前年同期比50.3%増の412億円となり、同期間として2年連続で最高益を更新した。東京ディズニーシー開業25周年のイベントが好調で、入園者数と客単価がそろって前年同期を上回ったためだ。だが、ホテルの大規模修繕や人件費、新エリア「ファンタジースプリングス」の減価償却費などが重く、27年3月期通期は減益を見込む。10月には東京ディズニーリゾートのチケットの上限価格を引き上げる予定で、28年にはクルーズ船事業への参入も控える。

 任天堂はゲーム機を普及させ、利益率の高いソフトを長く販売して稼ぐ。一方のオリエンタルランドは、テーマパークの体験価値を高めながら、入園者1人当たりの売上高を伸ばす戦略だ。両社は同じ娯楽大手でも、収益源やコスト上昇への対応、次なる成長の柱の置き方は大きく異なっている。

 もっとも、足元の業績や事業環境がどうであれ、社員の処遇が世代横並びで改善するとは限らない。むしろ「どの局面で会社にいたか」「どの賃金カーブ・評価制度に乗ったか」によって、同じ会社の中でも「得をした世代」と「割を食った世代」が生まれる。

 今回は任天堂、オリエンタルランドを取り上げる。2社の中で、年齢別に長期で年収を比べた場合、団塊・バブル期・就職氷河期・ゆとり世代のうち、どの世代が恵まれていたのか。ダイヤモンド編集部は、過去20年間を10年刻みにして、「5世代の年収」と「主要100社内ランク」の推移を独自に試算した。

 対象としたのは、2000年代から現在までの、20~50代の現役世代から、60~70代のOB世代まで。「それぞれの世代はこの20年で給料を幾らもらっていたのか」「その会社の中ではどの世代が得をしたのか」「日本の主要企業100社の中で、年収序列は高かったのか」。これらを徹底検証し、47項目のデータとして残酷なまでの格差をあぶり出した。

 試算の結果、任天堂ではシニア世代が勝ち組となる一方、中堅社員が最下位に沈んだ。オリエンタルランドでは逆に中堅社員が最上位となり、若手の社員が割を食った。同じ世代でも、会社によって明暗が真逆に分かれる結果となった。次ページでその詳細を確認しよう。