「こんにちは」だろうか。「これはいくらですか」だろうか。違う。「トイレはどこですか」である。

「これはいくらですか」という表現を知らなかったとしても、身振り手振りと周りの雰囲気で値段を聞きたそうにしていることは大体わかるはずである。現地語での言い方がわからなくても真に困ることはまずない。

 ところが、トイレ関係で切羽詰まっている身振り手振りを人前でするのはかなり恥ずかしいだろうし、理解してもらえなかった時なんて最悪である。

 国によってはトイレットペーパーが有料だったり、なかったりすることもあるので、「トイレはどこですか」という表現と、トイレットペーパー代わりにできるティッシュペーパーは是非用意しておくと良い。

飲食店のメニューや標識は
単語を覚えるのに最適

 私は専門の話を抜きにしても会話がとても苦手なので、文字ベースの方が断然気楽である。海外に行って私がよく眺めているのは、お店のメニュー、商品に付いている説明書き、看板・標識の類である。もちろん風景も見るのだが、文字を見かけるとつい読んでしまう。

 私は子供の頃からとにかく文字を読んでいないと落ち着かない性分で、例えばお風呂に入ったらシャンプーの商品名や成分表などをずっと眺めていた。風呂場の窓のところには英語の単語がいくつか書かれたカーテンがかかっていた。

 他に読める文字がないので、いつもお湯につかりながら眺めては、なぜTHEと書いて「ザ」と読むのか納得がいかなかったのをよく覚えている。むしろ今でも納得がいっていない。それが一般的な子供のすることではないと知ったのは20年以上後になってからである。

 日本の駅でも日本語・英語・中国語・韓国語などが併記されているのを見かけると思うが、海外に出かけても同じように現地の言語・英語・その周辺の国の言語が併記されているのをよく見かける。私はやはり条件反射的に何と書いてあるのか見てしまう。見るたびに、「はあ、この言語で○○は△△と言うんだな」ということをよく考える。