日本のコンサル会社で
大規模リストラは起こるのか?

 また、法務人材においても、炎上トラブル対応や知財強化の流れに対応するべく、採用強化を行っているファームが多いようだ。

「リーガルテック」と呼ばれる、法律関連業務をAIで代替するソリューションは確かに増えている。しかし、コンサルファームの契約書はもともと内容が複雑な上、日本特有の商慣行をAIに学習させるのは容易ではない。そのため、日本市場に本格的に定着するまでには、かなりの時間を要しそうだ。

 こうした市場環境を踏まえると、法務人材の需要は今後も継続すると考えられる。

 さらに、筆者が調べたところ、採用が後手に回りやすい新興系コンサルファームが、上場前後のタイミングでバックオフィス部門の積極採用に踏み切るケースも多く見られた。

 特に上場準備フェーズの企業では、これまでコンサル人材の採用を優先してきた弊害として、バックオフィス体制が手薄になりがちだ。そのため、上場企業として求められる管理体制を整えるべく、短期間で人員強化を進めているようだ。

 それでは、これまで述べてきた論点を踏まえ、日本のコンサル会社の今後を展望してみよう。

 短期的には、バックオフィス人材の大規模なリストラが起きる可能性は低い。業績の変動に応じて人員数が多少上下することはあっても、急激な削減には至らないだろう。

 一方で、中長期的な視点では、生成AIの進展が人員構成に与える影響は無視できない。ただし、日本では雇用慣行の違いもあり、欧米のコンサル業界で見られる数千人~1万人規模のドラスティックな人員削減が、そのまま再現されるとは考えにくい。

 米国企業のように生成AIを大規模に活用し、人間に取って代わる体制を整えるにも、まだまだ時間がかかるはずだ。